痩せている人でも糖尿病になる!筋肉との関係は?
糖尿病ネットワークさんのサイトにこんな記事を発見しました。「筋肉が少なかったり、筋肉に脂肪がたまっていると、やせている女性でも2型糖尿病のリスクが上昇するという研究が発表された」とのことです。
よっしーみたいに同年代の女性より明らかに筋肉量が多かったのに糖尿病になる場合もありますが、確かに筋肉量が少なすぎることは糖尿病のひとつのリスクになると思います。
筋肉は血糖を取り込んで消費してくれるので、この筋肉の量がかなり少ないということは血糖が余りがちになることは想像できますよね。
また筋肉があっても、筋肉内に脂肪が蓄積(異所性脂肪)しているとインスリン抵抗性が生じて、インスリンの効きが悪くなるんだそうです。
よっしーの場合、仮にあり得るとしたら異所性脂肪じゃないでしょうかね…糖尿病と診断されたときは脂肪肝も指摘されましたし。
ちなみに、糖尿病と診断される前の食事は玄米・味噌汁・納豆・焼き魚・果物・ヨーグルト・野菜・キノコみたいな内容でした。管理栄養士さんにほめられそうな食事!
そういうわけで今回は「筋肉量が少なすぎる問題」と「筋肉がちゃんとあるのに異所性脂肪が沈着してしまう問題」について考えてみたいと思います。
筋肉量が極端に少ない原因は何でしょうか?
標準的な人と比べて極端に筋肉量が少ない原因にはいくつか考えられます。多いのが「運動不足」と「栄養不足」の2つでしょうね。
通常の生活を送っていればどんどん筋肉が減少していくようなことはあまり考えにくいのですが、ずーっと室内にこもりきりでまったく運動しなかったり、どこへ行くにも車で移動というのはやはり良くありません。
よっしーは運転免許は持っていますがペーパードライバーでして、どこへ行くにも歩きます。片道1時間以内ならたいてい歩いちゃいます。そのせいか、特に下半身の筋肉量が多いです。インボディという機械で判明したのですが、ついでに骨ミネラル量もめちゃ多いですw
いくら栄養をたっぷり摂取しても、やはり筋肉にそれなりの刺激を与えなければ筋肉が増えていくことはありません。標準以上に筋肉量を増やしたい場合はやはり筋トレが必要です。
また、いくら筋トレしてもそれに応じた栄養(特にタンパク質)が摂取できていなければ逆に筋肉が減っていくこともあります。
多くの方は「極端な糖質制限をすると筋肉が減っていく」と信じていらっしゃると思います、よっしーも若い頃そう思っていて筋肉のためにしっかりお米を食べていて糖尿病になりました。
糖質制限をすると摂取したタンパク質の一部が「糖新生」に回されますので、多めにタンパク質を摂取しなければいけないのは事実です。
でも肉や魚を十分に食べていれば筋肉は減りません。3年半ぐらい継続していますけど、筋肉量は減るどころかむしろ少し増えてきています。たいした筋トレもしてませんけど…
「糖新生=筋肉が分解される=危険」と思うかもしれませんけど、じつは体にはアミノ酸プールという仕組みがありまして、誰でも筋肉などのアミノ酸は毎日少しずつ分解されては新しいものと入れ替わっているんですよ!
まだ農耕を行っていなかった縄文時代以前の人たちは現代の私たちよりもがっしりして筋肉質な体型だったと考えられていますが、いかがでしょうか?
異所性脂肪が筋肉や肝臓についてしまう理由とは?
異所性脂肪とは、本来脂肪がたまるべきではない場所(筋肉や肝臓などの臓器)に脂肪がたまってしまったものです。
皮下脂肪は、いわゆる二の腕のぷるぷるや二重あごなど、外から分かりやすい無駄な脂肪ですね。これは見た目がちょっと問題ですけど、健康への害は比較的少ないとされています。
内臓脂肪は腸の周辺などに蓄積される脂肪です。増えすぎると健康上いろいろと問題がありますけど、比較的減らしやすい脂肪でもあります。
皮下脂肪や内臓脂肪にたくさん脂肪がたまってしまうと、それ以上ためきれないので余った脂肪が筋肉や肝臓などに沈着してしまうのです。
肝臓に脂肪がたまって脂肪肝になるとインスリンが効きにくくなって糖尿病を発症しやすくなります。よっしーも最初脂肪肝でした。
では、どういう食生活が原因で異所性脂肪がつきやすくなるのでしょうか?何となくイメージで「脂肪を食べるから脂肪が余る」と思われるかもしれませんが…
実は糖質と脂質を同時に摂取していると最も異所性脂肪が増えやすいのではないかと言われています。糖質と脂質が一緒になった食品って多いですよね…
糖質を多く摂取するとインスリンというホルモンが分泌されて余った糖を脂肪に変換します。その上、同時に摂取した脂質も丸ごと余ってしまうので、食事のたびに大量に脂肪が余ることになります。
昔の人は1日中過酷な労働をしていたので、肝臓に蓄えられた糖質(グリコーゲン)の不足を食事で補う必要があったのかもしれません。
でも、いくら筋肉量が多くても1日の大部分それほど動いていない人の場合、食後グリコーゲンはすでに十分に蓄積されているのでそれ以上の糖はいらないわけです。だから余った分はすべて脂肪になります。
糖質制限をしていて脂質を多く摂取しても、多くの方は中性脂肪は正常値の中で低めです。糖質と一緒に摂取するのが良くないのであって、脂質そのもので異所性脂肪がどんどん増えるとは思えません。
野生のライオンやトラは肉ばかり食べて、獲物を追いかけるとき以外はけっこう昼寝なんかしていてムダにエネルギーを使わないようにしていますが、彼らは糖尿病になりますか?
健康に気を使っているつもりの人が危ない!
「極端な糖質制限は体に良くなさそうだから私はちょっとだけ糖質を減らすの、バランスよく♪」と言いながらご飯をちょっとだけ減らして高脂肪のおかずをモリモリ食べていると、上記の理由からかえって健康に良くないことになるかもしれません。
また「果物の果糖って血糖値が上がりにくいんでしょ?」と思ってせっせと果物を食べている方も多いでしょうけど、果物に含まれている糖質は果糖だけではありません。
果糖以外の糖質分はしっかり血糖値が上がる上、果糖は血糖値は上げにくいですが肝臓で速やかに代謝されて中性脂肪に変わりやすい特徴を持っています。
ゆるゆるの糖質制限(?)をしながら果物は血糖値が上がりにくいと言って毎日しっかり食べ、たまに筋トレしてそれ以外の有酸素運動はぜんぜんしないで油断していると、筋肉量はあっても肝臓に相当なダメージがあるかも!
筋肉量が少なすぎることも、筋肉があるからといって何でも好きなように食べていいと思って油断することも、どちらも危険です。くれぐれも気を付けてくださいね♪