あんなに食べて本当に大丈夫なの!?
以前にも「痩せの大食いの人は糖尿病にならないの?」という記事を書きましたが、「フードファイターの人はあんなに大食いなのに糖尿病にならないのか?」という疑問をお持ちの方がちらほらいらっしゃるみたいなので、改めて調べてみることにしました。
フードファイターとは、早食い・大食いを競技として捉え大会に出場するスポーツ選手を指す和製英語だそうです。
昔テレビのそういう番組で、ケーキを1ホール丸ごと食べる女性や、お寿司を何百貫も食べる女性たちを見て本当に驚いたものです。そんなに食べても太っていない方が多かったので余計に…
最近は、あまりそのテの番組は見かけないですね(´・ω・`) 何か事情があるのでしょうか?
あんなにたくさん食べても大丈夫なギャル曽根さん
大食いと言えば、ギャル曽根さんが有名ですよね。彼女はあんなにたくさん食べているのにちっとも太らないし、羨ましいことに食後血糖値もほとんど上がらないんだそうです。
普通なら「インスリンの感受性がとても良くて、なおかつインスリン分泌能力が高いのでは?」と思いますが、いくらなんでもそれだけでは説明が付きませんよね。
また、彼女は腸内にビフィズス菌が多いそうですけど、それだけではやっぱり説明が出来ないと思います。
よっしーは子供の頃から無糖ヨーグルトを毎朝食べていましたし、大人になってからはイージーファイバーやらオリゴ糖やら…だけど、だからといって食べても太らない体質にはならなかったし、糖尿病にもなっちゃいました。
最も考えられることは、彼女は「食べてもほとんど吸収できずに便として排泄してしまう」のではないでしょうかね!?
よっしーが重度の糖尿病でありながら、乳糖を消化吸収できないため牛乳では血糖値がまったく上がらないのと同じで…
ただ、そんなギャル曽根さん、常に大食いしているわけではないそうです。普段は食費がかかるため「1日の食費は千円まで」と決めているそうです。千円だとあまり食べられませんよね。
大食いアイドル・もえあずさんは境界型糖尿病
大食いアイドルのもえあず(もえのあずき)さんは、バナナなら150本食べられちゃうというものすごい食事量にもかかわらず、身長157cmで体重40kgのスリム体型です。
さらに、野菜ソムリエの資格も持っていらっしゃるとか。とても可愛らしい女性ですよね♪
彼女の胃は、食べた時にかなりよく膨らむ上、食べてから便として排泄されるまでの時間がとても短いので太らないのではないかとされています。なんと、トイレの回数は1日20回だとか。
しかし2016年1月18日放送のTBS「私の何がイケないの?」の企画で検査した結果、彼女は境界型糖尿病と判明したそうです。
境界型糖尿病は、そのまま生活を改めなければいずれ本当の糖尿病になってしまう可能性が非常に高い状態です。
海外の研究では、1日あたり糖質摂取量を120gにセーブするという「ロカボ」を1年間継続して、境界型糖尿病の方のうち69.4%が正常型に戻ったそうですけど…
まだ20代のもえあずさん、どうか糖尿病には気を付けていただきたいですね。
痩せの大食いでも糖尿病になる方はいます
フードファイターや芸能人に限らず、一般の方でも「痩せの大食い」はやっぱり油断してはいけないようです。
痩せの大食いで食べても太らない体質なのを良いことにたくさん食べていた女性は、3食規則正しい時間に野菜や果物もバランスよく食べていたのに妊娠糖尿病になったそうです。
また、肥満のご主人が糖尿病の可能性を指摘された奥様は「自分は夫と違って、普通の人よりたくさん食べているのに痩せている、ラッキーな体質だわ」と思っていましたが、風邪をこじらせて病院に行ったところ糖尿病と診断されて驚いたそうです。
そして、かつて大人気だったテレビ番組「最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学」でも、次のような症例が紹介されていました。
43歳の主婦はいわゆる「痩せの大食い」ランチ食べ歩きのブログを書く人気ブロガーでした。彼女は毎年の健康診断でも異常を指摘されたことはありませんでした。
ところがある日、息切れと心臓をわしづかみされるような痛みが…彼女は隠れ糖尿病(空腹時血糖値は正常で、食後に血糖値スパイクが起こる)だったのです。
空腹時血糖値が正常なのでおそらくHbA1cもさほど高くなく、健診では何も言われたことがなかったのでしょう。食後の血糖値スパイクの繰り返しで、彼女は少しずつ動脈硬化が進行していったのです。
番組では「痩せの大食いタイプの人に食後高血糖が多い」と指摘していました。食後にインスリン追加分泌が出にくいので太らない、でも実は食後高血糖になっているというわけ。
そういえばNHKスペシャルの「”血糖値スパイク”が危ない」でも、スリムな若い女性たちにも血糖値スパイクが起こっていることを放送していましたよね。
食べても太らなければそれでいいの?
フードファイター、痩せの大食いと言われる人たちの中には、食べたものがロクに消化吸収されずにほとんど排泄されてしまうと思われるかたたちもいらっしゃいます。
しかしそれは、余分な脂肪や糖質だけでなく、体にとって必要ないろいろな栄養素の吸収率も極端に悪いということです。それ、本当に羨ましいことでしょうか?ある意味、食べて太れるのは健康なのかも…
真偽は分かりませんが、フードファイターの中には、食べた後で嘔吐していた方もいたとか、いないとか。
そして、「自分は太らない体質だから♪」と思って油断してたくさん食べているうちに、糖尿病を発症してめちゃくちゃ後悔することにもなりかねません。
また、痩せの大食いで糖尿病になりにくいタイプの方はガンになりやすいのではないかと言われています。確かに、芸能人の方たちを見ているとそうかもしれない…と思います。
食べるのが好きで太っているタレントさんは糖尿病にはなるかもしれないけど、若くしてガンに…ってあまり聞かないと思いませんか?
2型糖尿病に肥満が良くないのは明らかです。でも、「痩せてるからOK」でないこともまた真実です。
「痩せの大食い」の方は、どうか気を付けてくださいね。