アメリカで糖尿病合併症が激減している理由は？
アメリカでは日本と違い、いわゆる低脂肪の低カロリー食の他に地中海食・ベジタリアン食・糖質制限食・DASH食（血圧を下げるのに効果があるとされる食事）が糖尿病患者の食事として認められています。
そのせいなのか、アメリカではここ20年ほどで糖尿病合併症は激減してきているのに日本ではそうではないようですね💦 早く日本でもいろいろな選択肢を認めてほしいものです。
さて、アメリカでは日本よりもいろいろな選択肢があるので糖尿病合併症が減ってきているのは素晴らしいと思うのですが、日本ほどではないのですがまだまだ…みたいですよ。
アメリカでも、まだまだ「カロリー神話」にとらわれた指導を行う医師や管理栄養士が多いそうです。確かにその指導が正しければ、今頃アメリカでは肥満の方がぐっと減っているはずですが…
よく考えてみると、日本で糖質制限をしている糖尿病患者がまだ少数なのは「日本糖尿病学会がそれを(表向きには)認めていないから」ではありませんよね。
仮に「糖質制限してもいいですよ」と医師が言ったとしても「いいえ、私はご飯やパンが大好きなので糖質制限はしません」と答える患者が多数であることは容易に想像できます。
よっしーが通っている病院では、どちらかというアンチ糖質制限なベテラン糖尿病専門医の先生ですら最近は若くて太った患者さんたちに糖質制限を勧めてみるそうです。
でもほとんどの患者さんたちは拒否するか、半年以内に挫折してしまうそうです💦 もともと糖質が大好きだからこそ極端に太ったのであり、依存症を克服するのは簡単なことではないのかもしれません。
白米を玄米に変えるだけでは効果不十分？
最近「糖質選択」という考えがあります。これは「糖質制限するのではなく、白米を玄米に変えるなどして糖質の種類を選ぶことによって血糖値の急上昇を防ぐ」ということです。
ただ、よっしーや江部康二医師のように、もともと玄米食つまり「糖質選択」をしていたにも関わらず2型糖尿病を発症する場合だってあるんです。
玄米は茶わん1杯食べても食物繊維はたったの2.1gしかないので「白米を玄米に変えれば安心だ」とは思いません。江部先生は白米だと血糖値が240で玄米でも220まで上がるそうです💦
玄米であってもかなり血糖値は上がりますし、インスリンもしっかり分泌されます。縄文時代後期までは日本人はまったく米を食べていなかったので、そのせいで糖尿病になるだの肥満になるとはちょっと考えにくいですね。
白米を玄米にチェンジする方法にまったく意味がないとは言いません、少しは効果があるのでしょうけど、それだけで何とかなる人ばかりではないのは明らかです。
玄米はよーく噛まないとのどに詰まるので、白米だとかきこむように食べてしまう大食いタイプの方には結構効果があるかもしれません、大食いを防ぐという点では。
「白米がダメでも玄米だけは売りたい」と「白米がダメでもせめて玄米は食べたい」という両者の思惑が一致して、「糖質制限よりも糖質選択を！」ということになっているのでしょうね。
糖質が少なめの野菜を適度に食べる方がいい
残念ながら玄米にはそれほど栄養が含まれているわけではありません。「白米よりはマシ」という程度です。それに糖尿病患者の血糖値を十分に上げます。
しかし糖質が少なめの野菜（緑色の野菜など）はどうでしょう？ビタミンやミネラルが豊富ですし、食物繊維が多く含まれているものもたくさんあります。
野菜や果物には、フィトケミカル（またはファイトケミカル）と呼ばれる、健康に良い影響を与える可能性のある物質が含まれています。
ただし残念ながら、現代の果物は遺伝子組み換えでめちゃくちゃ甘くなっており、利点よりも果糖の過剰摂取による悪影響のほうが心配です💦
根拠はなんだかよく分からないけど糖質制限より糖質選択よ！と言うなら、さらに効果的なのは「穀物ではなく野菜をしっかり食べること」じゃないでしょうか。
なるべく自然のままの、遺伝子組み換えによって人工的に甘くされたものではない野菜をシンプルな調理法で肉や魚と一緒にいただきましょう。ナッツなどもたまに食べるといいです。
これこそが、ヒトのご先祖様が行っていた食生活に近いものではないでしょうか？野菜にもある程度の量の糖質が含まれています。
もともとヒトが食べていなかった穀物よりも、たくさん栄養を含んだ野菜を選んで食べることこそが真の「糖質選択」なのではないでしょうか。
