ストレスが溜まると糖質を食べすぎてしまう理由とその解決法

糖質をやけ食いする女性

なぜストレスが溜まると糖質を過食してしまうのかな?

職場でイヤなことがあった、恋人とケンカした、友達のSNSを見てイライラ…何かとストレスを感じることが多い現代です。

でもそんな時、何かをドカ食いすることでストレス解消してしまっている方は、要注意です。そういう時に食べちゃうものって、ほとんどの場合「糖質」ではありませんか?

「何かを食べたくなるのは、体がそれを必要としているからだ。だから無理に我慢せず適度に食べたほうがいい」という意見もあるでしょう。

 

 

その理屈だとお酒やタバコが欲しい人は、それらが体にとって必要なのだから適度に摂取すべきだということになってしまいますよね。

何かの依存症の状態になってしまっている方が急にそれを摂取するのを止めると、実際に体の不調が現れるのでなかなかやめられないそうですが…

そもそも「なぜストレスが溜まると食に走るのか」を知らなければいけません。このような症状は、意志の力だけでどうにかなるものではないのです。

 

なごみ
体に良くないものであっても、それを摂取しなければ体調が悪化するなんて厄介ですね…

よっしー
その辛さを乗り越えればまた健康に戻っていくんだけど、難しいわね。

 

きちんとタンパク質を摂取していますか?

ストレスが溜まった時にやたらと糖質を食べたくなるのは、決して「糖質の摂取量が足りないから」ではありません。

よっしーは糖質制限をしていますが、糖質が食べたくてたまらず苦しい…なんていうことはまったく無いからです。

むしろ糖尿病発覚前、普通にご飯を食べていたときの方が糖質を食べたいという気持ちははるかに大きいものでした。

 

 

今まで生きてきて最もストレスによる過食衝動が強かったのは、独身の頃、ハードな運動と厳しい脂質制限を行っていた時でした。

制限しているのは脂質なのに、やたら糖質が欲しくなるのです。そうそう、当時はやたら氷をかじりたくなるなど貧血の症状もありましたっけ。

脳内で情報をやり取りする時に使われる「神経伝達物質」の一つにセロトニンがあり、これが不足すると心が不安定になったり何かに依存しやすくなるのだそうです。

セロトニンを増やすためには起きたらまず朝日を浴び、適度な運動(軽いジョギングやウォーキングなど)を行うことも重要です。

 

 

しかし、セロトニンの材料のトリプトファンは体内で合成できない必須アミノ酸です。トリプトファンが不足してしまうと、セロトニン不足になってしまいますよね。

トリプトファンは肉・魚・卵・チーズ・牛乳・大豆製品などのタンパク質食品の他、バナナ・ナッツ・小麦胚芽などに含まれています。

トリプトファン不足になると、セロトニン不足になるのでちょっとしたことでメンタルが不安定になりやすくなってしまいます。

でも、過食するのはトリプトファンがあまり含まれていないものばかり。これでは、ますます悪循環に陥ってしまいますよね。

 

スイーツを食べると手っ取り早く脳が快感を感じるが…

糖質、とりわけ甘いスイーツを食べると脳内報酬系(欲求が満たされたときに活性化し、快感を与える神経系)のドーパミンと、脳内麻薬のエンドルフィンが増えるので強い快感を感じます。

もともと自然界では大量の糖質を日常的に摂取することは無いため、野生の状態ではこれが問題になることはありません。

もともとは、たまにしか手に入らない果物などを積極的に求めるようにするためにちょうどよい仕組みだったのかも。でも現代においては、糖質中毒になってしまいます。

イヤな出来事があっても、甘いものを食べて手っ取り早く脳が快感を感じることによってストレスから逃げようとするんですね。

ただ残念なことに、この快感は長くは続かないんですって。糖質を切らすとまたすぐに気分が低下し、糖質を摂取することによって快感を得ようとします。

このことが慢性的に糖質に依存した状態を作り出してしまい、その方の体質によって糖尿病になったりメンタルの病気になったりするんですよね。

糖尿病とうつ病には深い関係があり、併発している方がかなり多いのだそうです。共通の原因があるとしたら、それも当然のことかもしれません。

 

根本的な原因を絶って糖質過食をやめよう!

いつも飲酒していると、アルコールに対する耐性ができます。だんだん飲む量を増やさないと酔えなくなってくるのです。

体は最初「アルコールという毒が入って来るぞ、頑張って対応しなければ!」と身構えます。しかし大量の飲酒に耐え切れず、だんだん肝臓がやられていきます。

なんだか「糖質を食べて耐糖能を鍛えよう!」という方たちと似ていますよね。鍛えているつもりが、長期的にはすい臓を苛め抜いて弱らせてしまうわけです。

さらに飲酒を続けると、アルコール依存症になってしまいます。こうなると、周囲から何を言われても飲酒をやめられず、毎日何度も飲むようになってしまいます。

 

 

最終段階になると、飲酒→眠る→飲酒→眠る…と起きている間じゅうずっと飲まずにはいられない状態になるそうです。恐ろしいですね!

アルコール中毒の患者さんは、急に断酒すると震え、発汗、不眠、吐き気、血圧上昇、イライラ、集中力低下、幻聴などの離脱症状が起こります。

これらの不快な症状は、また飲酒するとおさまります。この離脱症状の辛さからどうしても飲酒をやめられずにズルズルと飲み続けてしまうのです。

糖質も、アルコールほど露骨な症状ではないかもしれませんが、根っこの部分は同じだと思うのです。糖質を制限すると本当に体調が悪化するので、毎日たっぷり食べないと気が済まないのです。

 

 

タバコやアルコールをやめたい人は、自分のチカラだけではなかなかやめることは困難な場合があります。そういう方のために、医師の助けが必要になることもあります。

糖尿病で糖質制限したいのに 、自分だけではどうしてもできない、そして良くないと分かっているのについつい食べてしまい「血糖値が上がる」という思いがまたストレスになってしまいます。

この状態を克服するためには、タンパク質や脂質、ビタミンミネラルをきちんと摂取することが有効だと言われており、成功した方も時々見かけます。

でも自分一人ではやっぱり大変ですよね…このような方をサポートする医師が各地にいてくださるといいのですが。

 

なごみ
糖尿病なのについ辛さから糖質を食べすぎてしまい、落ち込む…というのは辛いですね。

よっしー
ひとりで悩まずに、こういうことに詳しい医師にぜひ相談してほしいわね。

 

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