あなたの足は大丈夫?糖尿病患者に多い【閉塞性動脈硬化症】とは

糖尿病内科の医師と看護師

えっ!糖尿病患者の足の血管が詰まるってホント??

みなさんは「動脈硬化」がとても危険だということはきっとよくご存知でしょう。動脈硬化は、動脈の壁が厚くなったり硬くなったりして働きが悪くなる病変です。

次第に血管の内側に脂質が沈着して動脈が狭くなり、血栓ができて血流が滞ったり、剥がれたものが流れていって脳や心臓の血管のどこかで詰まると大変なことになってしまいます💦

「脳梗塞」や「心筋梗塞」がよく知られていますが、それ以外の体のあちこちの動脈にも動脈硬化は起こります。

例えば目の網膜の動脈に動脈硬化が起きると、時に血管が詰まってしまい、詰まりの場所によって視野が欠けたり極端に視力が低下することがあります。

 

糖尿病患者に多い閉塞性動脈硬化症に関する漫画

 

この場合は眼科で治療しながら毎日納豆を食べる方法が大学病院でも勧められています。よっしーも予防的に夕食で納豆を食べています。

動脈に動脈硬化が起こって詰まってしまうのが「閉塞性動脈硬化症」で、さまざまな自覚症状が現れてきます。

足の動脈が詰まってしまうと、最終的には足が腐ってしまい、いろいろと治療法があるとはいえ最悪の場合は足を切断しなけばいけなくなります💦

閉塞性動脈硬化症は加齢とともに誰にでも起こり得る病気ですが、糖尿病で血糖コントロールが良くない場合はリスクが高くなるので気を付けてくださいね。

 

まじめん
まじめん

え!足の血管が詰まって足が腐ってしまうんですか…怖すぎます!

よっしー
よっしー

糖質制限ドクターの江部康二先生のお父様も生前、糖尿病から脚を切断なさったのよ。とても悲しいわよね💦

下肢閉塞性動脈硬化症の自覚症状は?

下肢閉塞性動脈硬化症(足の血管が詰まる)になると、自覚症状としてまず足のしびれや足が冷たいような感覚があり、足の色が赤紫色・白色・青色などに変色したりします。

そしてある程度の距離を歩くと、特に上り坂を歩くとふくらはぎが筋肉痛のように痛くなり、しばらく休むとまた歩けるようになる間歇性跛行(かんけつせいはこう)が現れます。

間歇性跛行は腰部脊柱管狭窄症(背骨の神経を囲んでいる管が狭くなる病気)によっても起きる症状なので注意してくださいね。その場合は整形外科に行きます。

お風呂から上がったばかりなのに足首から下の色が青白かったり、足の指の毛が抜けたり、何もしないで休んでいるだけなのに足がちくちく痛んだりもします。

 

 

下肢閉塞性動脈硬化症が進行すると、足に潰瘍が出来てなかなか治らず、足の指の一部が黒くなって壊死(腐ってくる)して激痛を伴います。

ただし糖尿病合併症による神経障害があると、足の指が腐り始めるような段階になっても痛みを感じないことがあり、このことが病気の発見を遅らせる原因になっているようですね💦

上のツイートはどこかの病院に貼られていた糖尿病患者向けの注意喚起のポスターだと思われます。とても恐ろしいです!以下はポスターの文章の引用です。

 

「毎日お風呂に入るときなど、自分の足の指がちゃんと10本あるか、1本1本触って確認してみてください。意外と1本ないかもしれませんよ!?」

下肢閉塞性動脈硬化症かどうか調べる「ABI検査」って?

足の動脈が詰まっていたり狭くなっているかどうか自宅で手軽にチェックする方法があります。足背動脈(足の甲、足の人差し指と足首の間ぐらいの場所)を3本の指で強めに当てます。

この動脈が詰まっていると脈が分からなくなるそうですが、何も異常のない健常者でも10%ぐらいの方は触っても脈が分からないそうです。この場合は後脛骨動脈(足の親指側のくるぶしの後ろ~その下ぐらい)を探してみてください。

なんだか不安な場合は、病院でABI検査(上腕と足首の血圧を同時に測定して、足の血管が詰まったり狭くなっていないか調べる検査)を受けるといいですね。

 

よっしーのCAVI検査とABI検査の結果

 

普通は腕よりも足の血圧の方がやや高いです。足の血圧の方が低い場合は足の血管が詰まっている可能性があり、逆に足の血圧の方が極端に高い場合も血管に異常がある可能性があります。

↑上は以前よっしーがCAVI検査(動脈の硬さを調べる検査)と一緒に受けたABI検査の結果です。幸い年齢相応の正常範囲内ということでとりあえず大丈夫みたいです💦

この検査はベッドに寝て両腕と両脚に血圧計を巻いて血圧を測るだけで痛くもかゆくもない検査なので、どうか安心して受けてくださいね。

閉塞性動脈硬化症はどうやって治療するの?

もし閉塞性動脈硬化症と診断されてしまったら治療はどのように行われるのでしょうか。エコーやMRI、CTなどで詰まっている場所を特定して、軽症の場合はまず飲み薬を使用するそうです。

魚の油から作られたEPA製剤が閉塞性動脈硬化症の治療に使われることもあります。よっしーは予防として魚を食べない日はフィッシュオイルを飲んでいます。

ある程度進行している場合は、詰まった血管に風船を入れて血管壁を広げたり、体に無害な金属でできた小さな網状の筒を血管に入れて血管壁を広げたりします

 



新しい血管を縫い付けて、詰まった血管の代わりに血液がそこを通るようにしてやる方法もあるそうです。

近頃ではこれらの治療が進化してきているので、よほど重症になってしまわない限り足を切断しなければいけないケースは減少しているそうです。

それでも糖尿病患者の場合、神経障害でなかなか軽症のうちに気が付くことが出来なかったりしますからね💦足の裏に画びょうがささっていても全く気付かない方もいらっしゃるそうです。

自分でできる!閉塞性動脈硬化症の予防法

閉塞性動脈硬化症のリスクが高いのは「喫煙している人」「高脂血症・高血圧・糖尿病がある人」「男性」「肥満の人」です。

特に喫煙はものすごく良くないので、糖尿病で喫煙している人はいますぐ禁煙してしまったほうがいいと思いますよ💦

そして閉塞性動脈硬化症そのものは治療で治すことが可能ですが、動脈硬化は体のあちこちで同時進行しています。

足の血管だけ治しても、全身の動脈硬化の進行を止めることが出来なければ心筋梗塞や脳梗塞で命を失うこともあるので本当に気を付けないといけませんよね。

 

 

自分で出来る閉塞性動脈硬化症の予防としては、まずタバコを吸わない事、太っている方は標準体重位まで痩せる事、血糖値や血圧のコントロールを良好に保つこと。ウォーキングなど、無理なく継続できる軽い運動を行うことも良いそうです。

そして糖質や人工のトランス脂肪酸を大量に摂取し続けることが動脈硬化を悪化させます。トンカツ(実はかなり糖質が多い上、自作ではない場合は油の質も大いに心配です)を食べまくって動脈硬化が進行した方もいらっしゃいます。

↑上の水野雅登先生のブログに、自分でできる動脈硬化対策法がまとめられていますのでぜひお読みください。よっしーはナイアシンだけはどうも合わないみたいで中止しています💦ガンマオリザノールは、β細胞復活の期待を込めて1日300mg飲んでいます。

足の血管が詰まってしまったら大変です。もちろん足だけではなく、全身の血管が詰まったり狭くなったりしないように気を付けることが健康に長生きするために必要なことですね。

 

まじめん
まじめん

足も含めて全身の血管を守るために気を付けたいですよね。

よっしー
よっしー

足に異変を感じたら病院で相談しましょう!

 

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