まだまだ暑さの残る日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?漫画の新連載の準備で忙しくブログ記事の更新がなかなかできていませんが、私は元気です♪
さて…糖尿病と言えば「すい臓の病気=身体的な病気」と思いますが、実は「こころ」と深い関わりがあるようなのです。
食事制限しなければいけない苦しみ、病気が将来どうなるのかという不安、なぜ自分がこんな目に遭わないといけないのかという怒り…これらが心の健康に良くないであろうことは容易に想像できますよね。
そして、なんと糖尿病患者の約30%に「うつ」症状があるそうです!糖尿病患者の13%は不安障害、11%はうつ病と診断されているとの報告があります。
糖尿病だと心に問題を抱えやすく、また心に問題を抱えていると血糖コントロールが思い通りにいかないという問題が起きやすくなるのではないでしょうか。
たとえば「いけないと分かっているのについどか食いしたり飲酒したりして血糖コントロールがうまくいかない患者」がいたとします。
この場合、患者が糖尿病の恐ろしさを知らないのでしょうか?それとも意志が弱いせい?…そうではなく、「いけないと分かっているのにできない」のは心の問題が原因とは考えられませんか?
とても大きなストレスになるようなことがあるとドカ食いをしてしまうという経験はどなたでも1度や2度ぐらいは有るのではないかと思います。そして自己嫌悪に陥り、ますます精神状態は悪化するのでしょう。大量飲酒も同じです。
いくら「糖尿病に関する正しい知識を!」と言っても、その患者さんが抱えている心の問題をそのままにしていては、うまくいかないでしょうね。
私の知り合いにも、糖尿病かどうかにかかわらず精神疾患で治療している方たちが居ます。「え?あの人が?」とびっくりするような方ばかりなのです。
いわゆる「うつ病」「パニック障害」などの病名がつく状態ではなくても、ストレスなどによって何らかの心の問題が生じて血糖コントロールがうまくいかなくなることは、私も含めて誰もが絶対にないとは言えないと思うのです。
糖尿病に関して正しい知識を持つことは確かに大事ですが、知識「だけ」ではうまくいかないのではないでしょうか。
糖尿病患者が健康な方よりも心の問題を生じやすいことはよく知られるようになりましたが、ではどうしたら患者の心の問題をサポートできるのか…自分から「私は心の問題を抱えているかもしれません」と言える患者ばかりではないかも?
そのような患者たちを救うために、カラダだけではなくココロも気にかけてくれるような医師たちがもっと居てくれたらなと思うのです。
カラダとココロって切り離せないものですよね。
「知らない」からやらないんだと決めつけてはいけないわね。