アルツハイマー病は認知症のひとつ!
アルツハイマー病は進行性の脳疾患で、記憶や思考能力がゆっくりと障害されていきます。いわゆる認知症のひとつです。
アルツハイマー型認知症は認知症の中でもっとも多いタイプで、患者数は人口10万人あたり20人程度といわれています。
アルツハイマー病の中には特定の遺伝子が関与しており半分の確率で親から子に受け継がれるものもあります。
しかし遺伝とは関係なく、糖尿病や高血圧患者では発症リスクが高いことが知られています。怖いですよね!
アルツハイマー病に関してはまだよく分かっていないこともあるようですが、脳内に「アミロイドβ」という異常なタンパク質がたまることが原因と考えられています。
たまってしまったアミロイドβを除去してアルツハイマー病の進行を抑える「レカネマブ(商品名レケンビ)」という新薬が21日、厚生労働省の専門家部会によって国内での製造販売承認を了承されました。
とても喜ばしいニュースのように思えますが、私達糖尿病患者にとっても決して無縁でないこの問題、ちょっと考えてみませんか?
薬を飲めばいいんじゃないんですか?
良いことばかりではないらしいのよ!
どんな薬にも副作用はあるけれど…
アルツハイマー病の進行を抑える薬ができたのなら素晴らしいことだと思っていましたが、この記事を書く前に「めざましテレビ」を観ていると「この薬には脳のむくみや出血といった副作用が確認されています」とのアナウンスが。
どんな薬にも副作用はつきもので、リスクとベネフィットを考えて使うのが当たり前ですよね。どれどれ、脳のむくみ(浮腫)や出血が出る確率はどれぐらい…?と思って調べてみると、びっくりするような数字が!!
約1800人が参加した国際的な臨床試験(治験)では、18カ月の投与で、偽薬と比べて記憶力や判断力などの程度を評価するスコアの悪化が27%抑えられた一方で、薬を使った人の12.6%に脳内の浮腫、17.3%に微小出血が見られたそうです。
約8人にひとりが脳浮腫になり、約6人にひとりが脳内出血する薬…あなたはこの数字、高いと思いますか?それとも低いと思いますか?
もとの年齢にもよるのでしょうが、アルツハイマー病は患者の約半数が発症から2~8年で寝たきりとなり、発症から死亡に至るまでの平均期間は約8~10年と言われています。
このようにシビアな病気である以上、高確率で脳浮腫や脳内出血が起きても仕方がないということですかね…薬を悪いとは言いませんけど、他に何か副作用がない方法はないのでしょうか?
ケトン食という選択肢がある!
ケトン食(かなりストイックな糖質制限+高脂質食、難治性てんかんの治療食として正式に認められて2016年4月より保険適用)がアルツハイマー病にも良い効果が期待できるのではないかと考えられています。
アルツハイマー病の脳ではインスリン抵抗性があり、ブドウ糖の取込みが低下してブドウ糖の代謝が20~25%不足しているそうで代わりのエネルギーが必要ですからね。
そしてアルツハイマー病は、症状が出始める10年ぐらい前から脳内で変化が始まっていると言われており、高血糖やAGEs(最終糖化産物、特に果糖の過剰摂取によって加速すると言われる)が悪影響を与えます。
清涼飲料水、お菓子に多く含まれる果糖ブドウ糖液糖などの「異性化糖」や果物の多量摂取によって、より人体への障害性の高い「toxic AGEs」が生成されるそうです。
果物はヘルシーだと信じている方が多いですけど、現代の果物は品種改良されて天然のものよりもかなり甘くなっており、ある意味お菓子と大差ないことを忘れてはいけませんよね。
私は8年半前に糖尿病が発覚するまで明らかに果物を食べすぎていたのが悔やまれますが、とにかくこれ以上AGEsが蓄積しないように気を付けています。
ただ薬を飲めばいい、じゃなく、発症前から気を付けられることがあるんですね!
お医者さんたちは薬のことばかり言うけど、食事ってもっと重視されても良いと思うのよね。