私は以前は「糖尿病患者の気持ちは、健康な主治医にはなかなか理解してもらえないだろう」「自分も糖尿病だという医師たちはそうでない医師よりも患者の気持ちを理解してくれるだろう」と思っていました。
しかし、よく考えたら必ずしもそうとは言い切れないことに気が付きました。ちょっと妊娠中の「つわり」に例えて考えてみましょうか。
男性は「つわり」を経験できません。しかし、つわりがひどくて苦しんでいる妊婦さんに対して「私も妊娠中につわりがあったけど、大したことなかったし仕事もしていたわ!あなた甘えすぎなんじゃないの!?」と言ってしまう女性もいます。
下手に経験者だからこそ、かえって「自分は経験者なのでよく知っている!」「自分の時はこうだったからあなたも…」などと言ってしまう人もいるのではないでしょうか。
「患者としての経験」+「医師としての専門知識」が良いほうにいく先生はもちろん多いと思いますけど、それが変なプライドにいっちゃうこともあるのかも!?
そして、男性は誰もがつわり未経験者ですが、経験がなくても女性の大変さを想像して思いやることが出来る男性もいらっしゃいますよね。
経験者にしか分からないことももちろんあるのですが「経験者なら必ずよくわかってくれる」「未経験者は理解してくれない」とは限らないなーと考えが変わりました。
日本人医師を対象にして行われたアンケートによれば、医師でも糖尿病を患っているという方はかなりいらっしゃるそうです。
自分が糖尿病患者だからこそ患者の気持ちを理解してくれる場合ももちろんあると思いますが(糖質制限の江部康二医師や宗田哲男医師も2型糖尿病です)必ずしも全員がそうとは限りません。
同じ糖尿病患者だからと言ってみんな同じわけじゃないし理解し合えるとは限らないんですから当然ですね!「糖尿病の先生だからそうでない先生よりも良い」とは言えないということで…
健康な先生でも親切で理解のある先生もいるもんニャー!
結局はその先生の人柄なんだろうなと思うわ。