2度目のケトアシドーシス入院記②

前回の記事の続きです。

 

今回のケトアシドーシス(飢餓性ケトアシドーシスと思われます)の原因が薬+断食にあることは理解できました。

もちろん、この薬を飲みながら問題なく断食を行っている患者さんもたくさんいるはず…そうでなければジェイソン・ファン医師も勧めるわけがありません。

しかし、個人差、あるいは自分でも気づかなかった何かの感染症か何かが重なってこうなってしまった可能性はありますよね。

とにかく、こうなった以上もう2度と断食はしないし、糖尿病薬も飲みたくないと思って医師にそう告げたのです。

 

 

 

ところがその医師、糖質制限を良く思っていないようで「糖質制限はダメです!」の一点張り。しまいには「診療ガイドライン通りにやってるんです!」と…

まだ若い医師が診療ガイドライン通りのことを言うしか無いのはわかります、わかるんですけど…「薬+断食が良くない」がなぜ「糖質制限はダメです」につながるのでしょう?

私は糖尿病と診断されてから8年間、糖質制限で問題なくやってきましたからね…しかし、自分のことを何も知らない医師に理解してもらおうとしても無理だと諦めました。

このB病院は自宅から遠いこともあり、いつも通っているA病院への転院を希望すると、入院5日目に転院できることになりました。

 



 

若い医師とはまったく話が噛み合いませんでしたが、B病院のベテランの女医さんは「血糖値がずっとこのままってことは絶対にないから大丈夫よ!」と励ましてくれたり「今は体調を戻すことを優先して食べましょう。退院後のことはまた改めて考えたらいいわ」と仰ってくれ、ずいぶん励まされたものです。

似たようなことを言うにしても、言い方ってかなり重要なんだな…と改めて思いました。言葉の選び方って豊富な経験により身につくものなのでしょうか、それとも元々のもの?

とにかく夫の車で懐かしいA病院へ。このご時世だからしょうがないのですが、B病院で新型コロナ陰性だったにも関わらず再度検査を求められました…再び陰性でホッとしました。

内科のベッドが空いていないということで、内科ではない病棟の病室へ…やがて主治医がやってきました。後ろには臨床実習の学生さんらしきお兄さんが。

「ごめんなさい、バカなことをやってしまいました」と私。主治医は「ちょっと頑張りすぎたのね。いったんリセットして、体を治すことを考えましょう」と…

 

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何年も前から診察してくれて自分を分かってくれている主治医の優しい言葉を聞き、思わず涙が溢れてきてしまいました。

前の病院で言われて嫌だったこと、いま不安に思っていること、いろいろなことを全て聞いてもらったのです。

その上で「1度、この主治医の言う通りにすべて任せてみよう」と思ったんです。主治医は「今は通常ではない体の状態なので、病院食を食べてインスリンを注射しましょう。体が戻れば、また元の生活に戻していけるから」と仰いました。

食事前に超速効型インスリン(リスプロ)4単位を打ち、病院食をすべて食べてみることにしました。正直、とても怖かったですよ。白米なんてまったく食べていませんでしたからね。

結果は、やはり爆上がり…意外なことに、白米以上に果物で急激に高血糖が起こっていると思われました。

 

 

この結果を主治医に伝えると「あら、そんなに上がっちゃったのね。ご飯や果物は残しても構いませんよ。ただ入院中はリスプロ4単位は打つので(低血糖にならない程度に)自分でリブレの数値を見ながら調整して残してね」と。

恐る恐る「足りない分を他のもの…たとえばプロテインバーで補ってもかまいませんか?」と質問すると、あっさり「いいですよ」との答え。

こそこそ病院食を残したりプロテインバーを食べるのは嫌なので、主治医が許可をくださって本当にありがたいと思いました。

また、病棟で最も上の立場の看護師さん(何と呼ぶんでしたっけ?)が「普通の糖尿病食事療法しか知らない若い看護師があれこれ言うかもしれないけど、何か言われたら『○○先生の許可をもらってます』と言って堂々としていたらいいのよ」と仰ってくださいました。感激です!…実際には、何か言われることは1度もありませんでした♪

食事のたびにリスプロ4単位注射しても、白米50gぐらいまでが限界のような感じでした…低血糖にも高血糖にもならない量というのは難しいものでした。

 



 

1度、主治医のアドバイスで昼食のデザートのりんごを食べずに取っておき、おやつに単独で食べたことがありました。

しかし、ものすごく血糖値が上がってしまい、病棟を20周もぐるぐる歩いてようやく少し下がり始める有様でした…

私が糖尿病になった原因の一つは、米よりもむしろ果物だったかもしれませんね。これは意外なことでした。子供の頃から食卓には必ず果物が並んでいただけではなく、おやつも果物でしたからね。

病院の食事は、1日3回のうち2回は必ず果物がデザートとしてついてきます。糖尿病ではない方は夕食についている果物が、糖尿病食では昼だったりはありますけど、結局、昼だろうと夜だろうとかなり上がることには変わりはなかったのでした(③へ続く)。

 

にゃご
にゃご

果物はヘルシーってイメージがあるよね。

よっしー
よっしー

病院で出された量しか食べてないのに…

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