万人に効果抜群の糖尿病改善メソッドが存在しない理由

万人に効果抜群の糖尿病改善メソッドが存在しない理由

「これさえやれば誰でも糖尿病が治る」方法はない!

糖尿病と診断されたあなたは1度は「糖尿病をスッキリ治す方法があるのではないか?」と思ったことでしょう。

でも残念ながら現代の医学では「すべての糖尿病患者がその方法に従うだけで完治する方法」というものは実用化されておりません。

一部の方に劇的に効果があり、糖尿病が治ったのとほぼ同じような状態になれるかもしれない方法はいくつかあります。

しかしそれらにしたって、「誰でも同じ効果があるわけではないこと」「発症前と100%同じ状態に戻るわけではないこと」を考えれば完璧ではないのです。

 

 

同じ2型糖尿病患者でも、発症の原因や現在の状態は人それぞれです。糖尿病家系ではないのに自分だけ非常に不摂生な生活で発症したような方は、本来は糖尿病になりにくい体質なので生活習慣の改善により速やかに良くなるでしょう。

しかし、たとえば遺伝的な体質に加えて仕事の慢性的なストレス等見えにくいことが重なって発症した方の場合、その原因に気づいて対処しなければ難しいのではないでしょうか。

「食べ過ぎるな」「飲みすぎるな」などと言うのは簡単ですが、暴飲暴食の背景にストレスがある人の場合、ただ禁止するだけではなかなかうまくいかないこともありますよね。

そして「同じものを同じだけ食べていれば、体への影響は誰でも同じ」ではなく個人差がかなりあることが問題を難しくしています…

 

にゃご
にゃご

誰でも同じなら、お医者さん達も苦労しないだろうね。

よっしー
よっしー

そうよね。それだと治療をサボった人以外はみんな同じように良くなるはずなのに実際はそうでもないし…

糖質制限もまた「万人に効く解決法」ではない…

私は主治医の許可を得て糖質制限しています。私はすでにインスリン分泌不全があるので、そうしなければ食事のたびにインスリンを注射しなければいけない状態だからです。

私の場合「このまま一生打たなければいけないでしょう」と主治医に言われた基礎インスリンは糖質制限開始後7か月でやめられましたし、境界型糖尿病患者の69.4%が1年間の糖質制限で耐糖能正常に戻ったというデータもあるので「ただの対症療法」よりは良いのかもしれません。

ただ、効果には個人差があること、何らかの疾患が原因で糖質制限を実践できない方もいらっしゃることなどを考えると糖質制限も決して「万人向きの完璧な食事療法」ではありません。

運動療法もまた効果に個人差があること、そもそも中高年の患者や糖尿病合併症持ちの患者では行える運動の種類や強度に制限があることを考慮すると同様に万人向きではありません。

 

運動をやっていい人、いけない人/メディカルチェック(前半)
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運動をやっていい人、いけない人/メディカルチェック(後半)
■メディカルチェック 運動療法を安全に、そして効果的に実施するには、患者さんの糖尿病の症状をはじめ、他の疾患の有無、年齢、体力など身体状況を事前に十分把握し、適切な運動を処方することが重要です。そのために必要なのが、メディカルチェックです。...

 

従来の食事療法(カロリーや脂質を制限する)では効果不十分な患者が山ほどいることを考えると、これも決して万人向きとは言えません…まあ、従来の方法が完璧であれば他の方法は必要なかったはずですしね!

糖尿病の飲み薬も、そもそも飲んではいけない人もいますし、病気が軽度の方はともかく、誰でも飲むだけで血糖値が完全正常化!とまで劇的な効果があるものはまだないのではないでしょうか。

どの方法も決して「これさえやれば誰にでも同じように劇的な効果があります」というものではありません。ここを冷静に判断しないと、「それ」を信じない人を攻撃する「盲目的信者」になってしまいます…どの方法でも!!

 

同じものを食べれば同じように健康になるわけではない

先日また「現代日本人の多くがマグネシウム不足に陥っていて、そのことが糖尿病などの原因のひとつになっている」という内容の記事が出ていました。

記事では「玄米や雑穀などを食べなくなったのがマグネシウム不足の原因」と書かれていましたが、私は若い頃から玄米に雑穀(1回分ずつパックになったもの)を混ぜて炊いたものを食べていました。

それにも関わらず、独身時代からしょっちゅうまぶたがピクピクしたり足がつったりとマグネシウム不足の症状が出ていたんですよね…

 



 

記事にはまた「ストレスがかかり続けると、体内のマグネシウムが尿中に大量排せつされる」とありましたし、激しい運動もマグネシウムを大量に消費します

寮生活をしていてまったく同じものを同じだけ食べていたとしても、太る人・病気になる人いろいろいらっしゃるでしょう。個人差を考慮しないで「こういう食事をしていればOK」ではないのです。

私の場合は、比較的マグネシウムが豊富な食事をしていても足りていなかったのでしょうね。マグネシウムが糖尿病に良いというのも、マグネシウム不足ではないのに糖尿病になった方にはおそらくあまり効かないでしょう。

また私は隠れ貧血(ヘモグロビン値は正常なので献血の際の貧血検査はパスするが、その他の項目で正常値を下回っていた)がありましたので鉄剤で改善しましたが、いくらひじきやレバー、ほうれん草などをよく食べてもとても補いきれなかったです。こういうのも個人差ですよね。

 

「自分が信じる方法」だけが正解ではない!

これは自戒でもあるのですが、糖尿病の改善に取り組む方たちの中には自分が実践している方法の素晴らしさを実感するあまり、それと異なる方法を全否定したくなる方もいらっしゃるそうですね。

しかし前述の通り「万人が実践できて」「万人に同じように劇的な効果が得られる」方法はまだありません。仮にそんなものがあるなら、日本糖尿病学会もさすがに黙っているわけがないでしょう。

自分が一番じゃないと気がすまない方もいらっしゃるかもしれませんが、そうでなければ、別に自分の方法だけが正解じゃなくても良いではないですか…自分がうまくいっているのなら、ね。他人は関係ないです!

 

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何かが自分には合わなかったとしても「合う人もいるんだし、他の方法を探そう」で良いのではないのでしょうか?私は玄米食では効果不十分でしたが、それだけで効果が出た人も知っています。

良くも悪くも「それ、あなたの場合はそうだったというだけですよね?」です。自分はこうだったから、と他の人にもそれを強要するようなことがあってはなりません。

そして「万人に効く方法が存在しない」以上、選択肢は多いほど救われる人が増えます。選択肢が増えることを快く思わないのは、特定の方法を商売のネタにしているような人かも。

皆さん、選択肢があることは知っておくべきですが、どの方法を選択するかは皆さんそれぞれの自由だということをどうかお忘れなく!

 

・2型糖尿病でも発症の主な要因や現在の病気の状態にはかなり個人差がある
・選択肢が多いことは患者にとってはメリットしかないはず、自分に合った選択を!

 

にゃご
にゃご

いろいろな人がいるって認めることは、意外に難しいかもしれないね。

よっしー
よっしー

みんながそれぞれ自分に合った方法を選択するのがベストだと思うわ。

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