みんながその説に当てはまるわけではない！
前回「どの医師が本当のことを言っているの？」という記事を書きました。どの医師も「自分こそが正しいことを言っているので自分を信じなさい！」と思って情報発信しているので困ってしまうという内容でした。
その後、ネットのニュース記事で糖尿病に関するものを見たのですが、どこかのお医者さんにインタビューした記事に対してコメント欄は賛否両論なんですね。
たとえば「16時間断食は本当に効果ある？」という記事で医師は「16時間という時間制限に意味はない」と否定なさっていましたが、「私には合っている」「実践したこともないのに否定してほしくない」などのコメントがついていました。
「甘いものを食べるときはカテキン入りの飲料と一緒に」とも書かれていましたが、トクホやらのお茶と一緒に糖質たっぷりなものを食べても血糖値が爆上がりした経験をお持ちの糖尿病患者さんはきっと多いでしょうね。
個人的には「16時間断食には一定の効果があると思う＆カテキンにそこまで効果はないと思う」派ですが、これは患者さんによって意見が異なるはず。
「あの論文では～」なんて言ってみても、みんながそれに当てはまるわけではないからそれぞれ苦労するんです。そんなに簡単なものではありませんよね？
誰もが同じもので同じように効果が出るならお医者さんは苦労しないね！
だいたい2型糖尿病だけでも状態や人それぞれ違うのにね。
先生、あなたは「神」ではありませんよね？
私が日頃、参考にさせていただいている医師は何人かいらっしゃいます。しかしどの医師のことも「常に必ず正しい、神様のような存在」と思っているわけではありません。
「この先生の仰ることは概ね正しいと思うけど、あの点に関しては私には当てはまらないなぁ」という風に、自分の場合はどうなのかを常に考えるようにしています。
でも自分には当てはまらないことでも他の患者さんには当てはまるかもしれないから「あの先生が仰っているあれは違うと思う」なんてことはめったに言わないわけで…
「○○先生は常に必ず正しい！」と思い込むことは○○先生の盲目的信者になることであり、挙句の果て「○○先生の本にはこう書いてあったのに、それと違う良い結果が出るのはおかしい！」などとDMを送りつけてくるような方は本当に困ってしまいます。
またここ２～３年特に目立つようになった気がしますが、医師など資格を持つ方が他の医師と意見が異なるからといってSNSで過度の誹謗中傷と思えるような行為をしたりしています。
もし、あれが自分の主治医だったら…と考えると非常に嫌な気持ちになりませんか？もっとも、忙しい医師であればSNSに常駐している暇があるとも思えませんけど。
ある実名の医師の方いわく「ああいう医師は偽物か、または実生活で承認欲求が満たされていない暇な人ですから気にしないように」とのことでしたが…それにしても、あまりに目に余ります。
何かの論文に書かれていたことですら、すべての患者に同じように当てはまるわけではありません。まして、自分の経験や考えで「我こそが正しくそれ以外は間違いなのだ！」と言われても…先生方、あなたは「神様」ですか？違いますよね？
「神」ではない医師を患者が判断する
結局、どの医師も「神様」ではないことは明らかで、しかも多くの医師が「医師の私が正しい情報を発信します」みたいなことを自信たっぷりにおっしゃいます。
「私が正しい！」と医師たちが自論を展開してきたら、いったい誰を信じればいいのでしょうか…結局、判断するのは私達の側なのです。
判断の方法としては、まず説得力があるかどうか。「この食事法が最も健康に良いんですよ」とおっしゃる30代医師の血管年齢が70歳だったら、誰もその方法を実践しようとは思わないでしょう。
また「患者には脂質制限を指導しているが、自分は高度肥満に悩んでいる。患者さん、痩せる方法を教えてください」という糖尿病内科医の言うことなど聞きたいでしょうか？
「私が患者さんたちに指導している方法が最もエビデンスがあり正しいのです！」と威張っている先生の言うことを聞いている患者さんは、糖尿病合併症発症率はゼロですか？
そして、自分でその方法を実践してみてその結果で判断するといいです。「食前に○○を食べると血糖値が上がりにくいです」と医師が仰ったとしても、自分に効果がなければ自分には無意味ですからね。
そして、誰を信じてもその医師が責任を取ってくれることはまずないのですから、結局は自己責任ということになるわけです。
自分が自分が正しい！って言う先生は多いもんね。
そうね。だけど判断するのはこちらだものね…冷静に！
