糖尿病に関するニュースを検索していると、ものすごく良い記事がヒットしたので皆様にもぜひ紹介したいと思いました。糖尿病患者を診察なさっている杉本正毅医師の記事です。
「生活習慣病」という呼び方が「病気はその人の生活習慣が悪かったために起きたもので自業自得である」という印象になりますよね、どうしても。
中には「自分は明らかに生活習慣が悪くて発症したので、(他の2型糖尿病患者も)悪く言われるのはしょうがない」と自虐する方も…
そして2型糖尿病が悪く言われるので1型糖尿病のみなさんも「2型と一緒にしないで!(あんな風に社会から責められたくない!)」と思ってしまうのは当たり前ですよね。
同一人物であれば、生活習慣が良くないと糖尿病になりやすいのは間違いないと思います。しかし、遺伝がかなり関わっているな…と周囲の方たちを見ても思います。
つまり両親のどちらかが糖尿病だと、特に不摂生しているように見えないのに糖尿病になっている人を多く見かけますが、遺伝じゃない人はかなり無謀なことをしていても血糖値は正常というケースをたくさん知っています。
大食いの芸人さんなど、ものすごい量を食べてもせいぜい太るだけで糖尿病ではないという方はたくさんいらっしゃいますよね?
何を食べても糖尿病になりにくい恵まれた体質を持つ人が、糖尿病家系の人に「お前は生活習慣が悪いから糖尿病になったんだ!」と説教する図を思い浮かべて下さい。なんだかなぁと思いますよね。
知ってか知らずか、多少の不摂生は誰でもある程度はやってしまっていると思います。私も昔は芋と果物、玄米は健康に良いと思っていてまったく気にせず食べていました。これが良くなかったんだと思います、運動は十分していたので。
↑体質の他、慢性的なストレスも良くないそうですね…あまり知られていませんが。
「お前、不摂生をしたことがあるだろう」と言われて「いいえ、私は1度たりとも不摂生したことはありません」と言い切れる方は、健常者にもたぶんほとんどいらっしゃらないと思いますよ。
遺伝的に糖尿病になりやすい体質があるのなら、それに適した食事にするしか無いので「生活習慣はどうでもいい」ということは絶対にありません。とても重要なことです。
しかし、糖尿病についてよく知らない方が「誰でも不摂生すれば同じように糖尿病になる」「不摂生した人だけが2型糖尿病になる」と思い込んであれこれ言うのはどうかやめていただきたいなと思います。
過去に良くない生活習慣があったとか、現在のあの習慣が良くないとか、そういうことは自分と主治医の間で話をすべきことであって、何も知らない他人が余計な口をはさむことはできませんから。
2型糖尿病の人はすごく多いのに、悪く言われても仕方がない…と耐えている人が多いなんて切ないね。
患者が多いということは他人事ではない人も多いということ。誰もが「自分だったら」と考えてみてほしいわね。