糖尿病患者が「糖尿病専門医」を描く理由

糖尿病内科は地味な診療科!?

私は医療従事者ではないただの糖尿病患者ですが、少年画報社アプリ「マンガDX+」で『糖尿病専門医 甘栗ミカコ』という漫画を連載しています。

 

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Twitterで糖尿病専門医の先生から「糖尿病内科は他の診療科と比べると地味に思われて、他の科の医師から見下されがち」とDMで伺ったことがあり、そんなものかなぁと意外に思いました。

 

 

確かに医療漫画や医療ドラマでは、派手な手術シーン人の生死に関わる診療科(外科、脳神経外科、心臓外科、産婦人科など)が取り扱われることが多いですよね。かの有名な『ナースのお仕事』も主人公が勤務するのは外科病棟でしたね。

私は『ブラック・ジャック』が大好きですが、「他の誰にも治せない患者が天才外科医の手術で奇跡的に治る」話だけが医療漫画、医療ドラマではないと思っています。

「手術すれば終わり」「薬を一定期間飲めば完治」ではないのが糖尿病という病気だからこそ、「どんな主治医に当たるか」「主治医と良好な関係を築くこと」が大切で、糖尿病を巡る人間ドラマが作れると思ったのです。

私は医療従事者ではないので分からないことが多いですが、自分が当事者である病気なので知らない病気よりは断然描きやすいですし、主治医から教えていただくこともあります(漫画のことはご存じです!)。

 

にゃご
にゃご

自分の病気に関してはいろいろ思うところがあるからね。

よっしー
よっしー

主治医がとても良い先生だったことも、マンガを描きたいと思ったきっかけのひとつなのよ。

糖尿病は命にかかわる病気だよ!

一般的には糖尿病治療は手術などを行うわけではありません。高度肥満を解消するために胃の手術が行われることはありますが、全体の中では少数でしょう。

だから「手術中に患者の心臓が止まった⇒奇跡的に回復!」とか「医療ミスにより患者が死亡」みたいな派手な場面は確かに作りにくいと思います。

過去に何度か若い医師や看護師が間違えてインスリンを過剰に投与してしまうという医療事故はありましたけどね。先日入院した時は、点滴やインスリンの単位を変更する時は必ず2人の看護師さんで「ダブルチェック」を行っていました。

しかし糖尿病が元で死亡することはあります!私が先日入院した時、医師から「メトホルミンの重篤な副作用である乳酸アシドーシス(死亡率が高い)」を疑われましたが、違ったようです。

 



 

糖尿病患者は健康な方と比べて動脈硬化が進行しやすく、脳梗塞心筋梗塞になりやすいです。また、いくつかの癌のリスクも上がることが知られています。

これらの病気は糖尿病ではない方もかかるので「糖尿病が原因で亡くなった」とは言われないかもしれません…しかしリスクが高まる以上、決して軽視してはいけない問題ですよね。

私の連載漫画の中のどれかの回に「あることが原因で命を落としてしまった糖尿病患者」が登場します。それは、気をつけていれば防げた可能性が高いことです。ぜひ探してみてください。

糖尿病は決して「地味な病気」でも「大したことない病気」でもありません。特に1型患者さんが就寝中に重い低血糖になると「致死的不整脈」が起こってそのまま死亡することすらあるのです!

私の漫画を読んで糖尿病についてなにか考えるきっかけとしていただけたら、これほど嬉しいことはありません。

 

なぜ漫画の中で糖質制限を勧めないの?

当ブログをよく見てくださる方は「なぜ連載漫画の中では主人公が患者に糖質制限を指導しないの?」と思われるかもしれません。

まずこれは商業漫画なので、100%自分が描きたいように描けるわけではなく、担当編集者さんのOKが出たプロットを元に描いております。

このブログは「糖質制限している糖尿病患者が運営しているブログ」なので、糖質制限に興味のない方や糖尿病と無縁な方はそもそもあまりご覧にならないでしょうし、嫌ならわざわざ見ませんよね。


 


しかし連載漫画となると糖尿病ではない方も含めてたくさんの方が読んでくださるわけなので、糖質制限と言っても「えっ??」と戸惑われる方も少なくないでしょう。

それに糖尿患者でも何らかの原因で糖質制限できない方、主食を食べたい方などいろいろな方がいらっしゃいます。

いわゆるカロリー制限も糖質制限も同じですが、それをやっていない方が傷つくのはできるだけ避けたいので特定の食事療法や薬ばかりを肯定or否定するような描き方はなるべく避けたいと思いました。

具体的な治療方法に深く触れなくても、糖尿病をめぐる人間ドラマはたくさん作ることが出来ると私は思います。

 

漫画はたくさん読まれてなんぼ!よろしくお願いします!!

 

最後にお願いです!

漫画はせっかく描いても読んでもらわないと意味がないので(商業漫画である以上、なるべく多くの方に読まれないといけないのです…)「マンガDX+」アプリから読んでいただけると非常に助かります!

そしてもしよろしければ、周囲のお友達にもシェアしていただけると泣いて喜びます…私ひとりではどうにも無力ですので、どうかよろしくお願いいたします。

 

にゃご
にゃご

糖尿病についてもっと広く知ってほしいから…お願いします!

よっしー
よっしー

頑張って描くけれど、なかなか知ってもらえないのでお願いしますっ!

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