お医者さんなど専門家のSNS・ブログの内容は常に正しい?
「SNSには間違った医療健康情報があふれている。だから自分たちのような専門家(医師など)が正しい情報を伝えなければ!」ってよく見かけますよね。
漫画『火の鳥・黎明編』では破傷風で苦しむ患者にオタマジャクシを飲ませて治療しようとする連中が登場しました。確かにそれは「間違った情報」だと思います。
でも、そんなに簡単に「あれは間違ってる、こっちは正しい」と言えることばかりではないような気がするんですよね。
別に誰が何を信じようが勝手なんですけど、中には「専門家の方の言うことだから正しいに決まっている!」とすぐ思っちゃう方もいらっしゃいます。
私も何人かブログを参考にさせていただいてる医師の方がいますが、どの先生も常に100%正しいとは思っていません。
念のため申し上げますが「専門家の発信が常に正しいとは限らない」というのは「専門家の言うことは素人以下で間違っている」という意味ではないですからね。
お医者さん同士で意見が割れることはよくあるのに「お医者さんのいう事だから正しいだろう」というのはなぁ…
そうでしょ?まぁどの先生も「自分こそが正しい」と思っていらっしゃるわよね。
自分の持論に都合のいいものしか紹介しない!?
たくさんの論文や書籍が存在しており、中には結論が正反対のものも山ほどあるということはよく知られた事実でしょう。
私たち素人ブロガーはその中から自分が良いと思ったものを引き合いに出して…なんてことは普通にやっていますよね。テレビ番組や糖尿病に関するニュースサイトなど、よく使われますね。
でも実は、医師などの専門家の方にも私たちと同じように「自分の持論に合うもの」だけをピックアップして紹介している方はたくさんいらっしゃいます。
素人の言うことはみなさん話半分に聞くでしょうけど、これが「私は医師です、正しい医療健康情報を発信しています」なんて書かれていたら「そうか、これが正しいんだ!」と思ってしまいますよね。
あまた存在する論文や書籍の中から、たとえば菜食主義の方は「動物性食品は健康に悪い」という内容のものだけを取り上げて紹介するでしょう。
糖質制限が好きではない方は「糖質制限は健康に悪い」という結論になっているものだけを紹介して、逆の結論になっている論文はたとえ見つけてもスルーするでしょう。
自分の持論と矛盾する内容の論文が権威ある雑誌に掲載されたというニュースを知っても、知らないふりをしてだんまり…はめちゃくちゃよくあることです!
「〇〇は健康に良い」という内容の本を出している方が「〇〇をよく食べていたのに病気になった」とただ自分の体験を語っただけの一般人たちをブロック、なんてこともあります。←経験済
結局、自分の頭で考えなければいけない
冒頭で紹介した大昔の「破傷風患者にオタマジャクシを飲ませる」という治療を見て医師が腹が立って正しい治療法を教えたのは当然のことです。
でも、こういう「明らかな間違い」を正すのは良いのですが、専門家の間でも意見が割れてはっきり結論が出ていないことに関して、自分の持論に合う論文ばかり紹介して「これが正しい!」と言わんばかりなのは専門家としてはどうなのかなと。
「諸説ありますが」のような書き方ならともかく「××は健康に悪いのです!」なんて断言されると「この先生が個人的にそう思っているだけなのに断言するのはちょっと…」と。
↑こんなことを書いている先生も見かけたことがあります…
これでは私たちのようなド素人とあまり変わらないんじゃないかな…と思うのです。もちろん、そうではない専門家もいらっしゃると想像します。
「私は正しい!」とおっしゃる専門家の方によるSNSやブログの医療健康情報は、実はかなり偏っていることもあります。中にはそもそも本当に専門家なのかどうかも分からない方も稀にいらっしゃいます。
結局は専門家のいう事であろうと、私たちが自分で判断していくしかありません。何か良くない事が起きても、彼らは何の責任も取ってくれないのですから。
自分の頭で考えることが大事だニャー!
それがとても大事なことね。