「血糖値が高ければインスリンを打てばいいじゃない」!?

「血糖値が高ければインスリンを打てばいいじゃない」

かつて、農民が日々のパンを手に入れる事も大変だと知ったフランス王妃マリー・アントワネットは「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」と言ったとされていました。

しかし実はこれは彼女の言葉ではなく別の人の発言ではないかという有力な説があります。実際のところはどうなのでしょうね?

この「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」という言葉を聞いてふと「血糖値が高ければインスリンを打てばいいじゃない」と頭の中に浮かんできました。

 

「血糖値が高ければインスリンを打てばいいじゃない」1
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この時代にはまだインスリンは発見されておらず、したがってインスリン注射があるわけはないんですけど、マンガという事でwww

インスリン注射は、絶対に必要な方もいらっしゃいます。インスリン注射に時に副作用が起こるから気を付けようということはインスリン注射の存在を否定することではありません。

ただ実際に良くないことが起きてしまう方がいるのは事実ですし、食事次第でインスリン注射をするかしないか決まるという方(2型糖尿病)はかなり多いのです。

インスリン注射を打たなくてよいということは、大きなメリットです。私も糖尿病と診断されたときは打っており、主治医から「あなたは(寛解するタイプじゃないので)一生インスリンが必要です」と言われていました…

 

にゃご
にゃご

2型糖尿病患者にとって、注射をするかしないかは大きな違いだニャー。

よっしー
よっしー

注射はちっとも痛くなかったけど、お金もすごくかかるし長期的な影響も心配だったの。

インスリンは「良いことばっかり」ではない

インスリンはとても重要なホルモンで、完全にインスリンがなくなると即・生命にかかわります。

私が5年半前に糖尿病性ケトアシドーシスを起こしたのは、知らない間に糖尿病を発症していたところに重い風邪などのストレスが加わってインスリンがほとんど作用しなくなったためでしょう。

インスリンはとても重要なので、1型糖尿病の方と一部の2型糖尿病の方は不足分を注射で補う必要があります。

しかし2型糖尿病の中には、食事さえ変えればインスリン注射をしなくてもいい方がたくさんいらっしゃいます。打つかまったく打たなくてもいいかではかなり負担が違いますよね!

 



 

インスリンの副作用と言えば「低血糖」と病院では言われますが、実際は低血糖「だけ」ではないと思います。

低血糖以外の副作用を全否定して「偶然でしょう」「気のせいでしょう」などとおっしゃる匿名の糖尿病専門医の先生もSNSで見かけたことがありますが…

私の友人きいちゃんは目の調子が良かったのに、糖尿病とは別件で数日間入院して病院食を食べてインスリン注射を打たれている間に目に新生血管が出て眼圧が上がり、退院後にまた糖質制限に戻したら回復したそうです。

下の表は日経メディカル様のサイトから引用させていただきました、かつて私が注射していた「ランタス注ソロスター」の副作用一覧です。

糖尿病網膜症の顕在化、憎悪、などのほかに「中枢神経系の不可逆的障害」なんていうものもありますね。不可逆的とは、治療しても元通りに治ることは無いということです!

 

ランタス注ソロスターの副作用

 

副作用が起こる確率は低いかもしれないけれど…

すべての薬やインスリン注射などには副作用のリスクもあります。「クスリはリスク」です。

しかし、どうしても必要な方は使わないわけにはいかないので慎重に主治医と相談しながら使っていくことになります。

インスリン注射で低血糖以外の何らかの副作用が起こる方は少数派かもしれません。おそらく、何ともない方のほうがかなり多いでしょう。

しかし自分が何もないからといって、実際に副作用が起こってしまった人がいるということを無視して「インスリンには何の心配もない!」と言ってしまっていいのでしょうか?

 

「血糖値が高ければインスリンを打てばいいじゃない」2

必要な方は慎重に使いましょう。しかし使わなくても良い状況にある方が「インスリン注射を使用しない選択」をすることはその人の自由だと私は思います。主治医ではない方がとやかく言うことではないでしょう。

ランタスは食事とは無関係のインスリンですが、私のように糖質制限を続けることで注射を完全にやめられる人もいらっしゃいます。

食事用のインスリンは、食事を変えることで即日やめられます(2型糖尿病の場合)。私は入院中、主治医と相談して糖質制限を開始した時にアピドラを中止しました。

 

飲酒を強要する医師

↑もしあなたがお酒を1滴も飲めない体質だとして、別に飲みたいと思っていないのに「さあ、この薬を毎日飲んで他の人と同じように飲酒しましょう!」と医師から言われたらどう感じますか?

その薬を飲み続けることで起きるかもしれない副作用や高額な自己負担金額は、すべてあなたにのしかかってくるのに…

1型糖尿病の方や一部の2型糖尿病の方でインスリン分泌能力がかなり低下している方はインスリン注射が必要です。また「注射を打って普通にケーキや主食が食べたい」と2型の方が思うのも自由だと思います。

しかし「私は注射をしたくないので食事を変える」と思う患者の意思も尊重してほしいのです。幸い最近では、そのことに頑固に反対なさる医師は以前よりも減ってきているとは思いますが…

 

にゃご
にゃご

確実に言えるのは「インスリン注射は良いことばかりというわけではない」ということだニャア。

よっしー
よっしー

そうよね、だから慎重に使わなければいけないし、使わなくてもいい状態の人が使わない選択をしてもいいと思うのよ!

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