妊娠糖尿病・糖尿病合併妊娠の妊婦さんが食べてもいいおやつは何?

糖尿病合併妊娠のママと娘ちゃん

妊娠糖尿病だとおやつが食べられない!?

妊娠糖尿病は、妊娠して胎盤から出るホルモンがインスリンの効きを悪くするために血糖値が高くなる状態です。もともとインスリンの分泌能力があまり高くない女性がかかりやすいです。

下の漫画の桃香さんはもともと2型糖尿病なので「妊娠糖尿病」ではなく「糖尿病合併妊娠」ということになります。

よっしーは20代半ばで妊娠糖尿病になりましたが、このぐらいの年齢の女性はそれまで普通にスイーツを食べていた方が多いはず。いきなり「妊娠糖尿病ですね」と言われても困ってしまいますよね。

糖質は気になるけど、じゃあ何をおやつに食べたらいいのか…よっしーなら「肉がおやつ」でも平気ですけども💦

 

妊娠糖尿病で食べてもいいおやつは?

 

「妊娠糖尿病だとアイスはダメですか?」「プリンは?ケーキは?」「いちごは食べてもいいんでしょうか?」などと訊かれることがあります。

それまで普通に食べていた大好きなスイーツを急にやめることなどできないでしょう。かといって妊婦さんが人工甘味料を摂取してもいいのか?など、いろいろ気になりますよね?

今回は、妊娠糖尿病の女性が食べてもいいおやつについて考えることにしましょうか。

 

なごみ
なごみ

赤ちゃんのためだといっても、おやつをやめるなんて無理だと思います…

よっしー
よっしー

それはそうよね、他の人は食べてるし…かといってインスリンを打って好きなものを食べるというわけにも…ね。

バナナやサツマイモならヘルシーなのでは?

なんとなく、お菓子はダメだけどバナナやサツマイモなら健康的だから良いのでは…と思っている方もいらっしゃると思います。

でも残念ながら、これらはかなり糖質が多い食品です。よっしーは糖尿病で入院していたとき、起床時や夕食後と比べて朝食後、昼食後の血糖値がいつも明らかに高いのでなぜだろうと思ったら、朝食と昼食にバナナなどの果物がデザートについていたせいでした。

「果物に含まれる果糖は血糖値を上げにくい」と思われるかもしれませんが、果物に含まれている糖質は果糖だけではない上、果糖はダイレクトに中性脂肪に変わりやすく肝臓にも良くないそうです。

栄養学的には、どうしてもこれらの食品を食べなければいけない理由があるわけではありません。好きで食べたいなら、どの程度の量であれば食後血糖値が目標範囲内でおさまるのか自己血糖測定を行って確かめてみてください。

 

 

よっしーも子供の頃から果物が大好きで、おやつには果物やサツマイモをよく食べていました。でも、糖尿病体質のよっしーには、これは良いことではなかったんでしょうね。みかんを食べすぎて糖尿病になった方の例も報告されています。

大昔のヒトもたまには果物を食べていたと思われますが、あくまでも季節限定品であり、また現代のように品種改良されて甘くなったものではありませんでしたよね。

果物の中で比較的糖質が少ないものは、いちごやラズベリーなど。バナナはダントツで糖質が多い果物です。同じ量で比較すると、その糖質量はメロンやみかんの倍です。食べすぎには気を付けましょうね。

 

妊婦さんのおやつは赤ちゃんの成長のために必要

妊婦さんはお腹の赤ちゃんの成長のために通常時より多くの栄養を必要としています。しかも、3食だけでは必ずしも必要な栄養をすべて摂取しきれないこともあるでしょう。

だから妊婦さんのおやつは楽しみのために食べるだけではなく、3度の食事だけでは不足しがちな栄養を補うための食事のひとつと考えると良いです。

では、妊婦さんが赤ちゃんのために意識して摂取しなければいけない栄養は、何でしょう?…糖質ではありませんよね。

妊娠糖尿病はインスリンの働きが悪くなって血糖値を下げきれない病気なので、わざわざ必要以上に糖質を摂取しなければいけない理由はひとつもありません。摂りすぎれば、赤ちゃんを苦しめるだけです。

 

妊婦さんとおなかの赤ちゃん

 

妊娠糖尿病以外の異常がない妊婦さんであれば、糖質をたっぷり摂取しなくても低血糖にはなりません。低血糖にならないということは、赤ちゃんにも必要な糖はちゃんと届いているということです。

赤ちゃんの体を作るのは主にタンパク質です。それから、脳はタンパク質や脂質からできています。通常の食事療法だと、血糖値を上げないようにと全体的に食事量を減らすのですが、これだと血糖値を下げる効果は不十分なこともある上にタンパク質や脂質が不足します。

赤ちゃんの体の材料になるものをきちんと食べないで糖質ばかり食べていては、血糖値や体重のコントロールが難しくなるばかりで赤ちゃんにも良くありませんよね。

特に赤ちゃんの脳に大切な必須脂肪酸は、ママの体脂肪から賄うことはできないので毎日の食事からしっかり摂取しなければいけないんですよ。

 

妊婦さんが食べてはいけないおやつは?

マンガの中で桃香さんが「チーズもいいかもしれない」とつぶやいていますが、ひとつだけ気を付けることがあります。

プロセスチーズは加熱処理されていますが、ナチュラルチーズはそうではないので妊婦さんの場合「リステリア菌」による食中毒の心配があるそうです。

ただリステリア菌は熱に弱いので、たとえばピザ用チーズを加熱すれば大丈夫です。うすあげで作った「うすあげトースト」は糖質オフな美味しいおやつになります♪

他に妊婦さんが気を付けるべきものとしては、カフェイン・水銀が多く含まれる魚(マグロ、カジキなど)・昆布・なまもの・ビタミンAが多いウナギやレバーなどがあります。

 

 

卵かけごはんは好きな方も多いでしょうけど、養鶏場から直接購入した卵などは特にサルモネラ菌による食中毒の危険があるので、生で食べるのは止めた方がいいと思います💦

カロリーゼロの人工甘味料は妊婦さんにはNGなのでは?と思いがちですけど、意外にも肥満や妊娠糖尿病の妊婦さんには上手に使うように勧めているようですね。それらを使わずに普通の砂糖を使用するほうが健康上リスクが高いからでしょう。

気になる方は人工甘味料ではなく天然甘味料の羅漢果やエリスリトールになさってはどうでしょうか?有名なラカントSの原料は羅漢果とエリスリトールなので安心です。

ただ、甘味料であっても「甘味」そのものに依存するのは後々めんどうなことになるので、あまり甘くしすぎないほうがいいかもしれませんね。その他、塩分制限などがある場合は主治医の指示を守ってください。

 

産後もおやつの内容に気を付けましょう

 

妊娠する前からすでに糖尿病だった方はもちろんですけど、妊娠糖尿病の方も産後は決して油断が出来ません。

出産後は特に何もしなくても耐糖能が正常型に戻る方がほとんどですが、妊娠糖尿病になった女性が将来2型糖尿病になる確率はそうでない妊婦さんの7倍とも言われます…よっしーも💦

妊娠中に身につけた「良いおやつの習慣」を、できれば産後も継続してみてください。きっとお子さんの心身の成長にも良い内容だと思いますよ♪

妊娠糖尿病・糖尿病合併妊娠だからといっておやつをガマンしなければいけないわけじゃないですし、かといって好きに食べてインスリン注射で下げるというのもいろいろと問題があります。

明らかに妊婦さんにNGなものや糖質が多いものを避けながら、美味しいおやつを楽しみましょう。良質の脂質やタンパク質が摂取できるものならさらに良いですね。

 

なごみ
なごみ

美味しくて血糖値を上げないおやつを上手に楽しみたいですね♪

よっしー
よっしー

そうね、そして赤ちゃんが生まれたら親子で糖尿病とは無縁でいられるおやつを楽しんでほしいわね。

 

♪よろしければ併せてお読みください♪
→妊娠糖尿病または糖尿病合併妊娠の妊婦さん向けの過去記事まとめ(クリックで記事へ)

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