2023年10月 眼科受診 健常者は糖尿病網膜症にはならない

眼科に行ってまいりました。結論から書くと、特にいつもと変わらず問題なしでした。いつものように視力測定眼圧測定の後OCT超広角眼底カメラでした。

あんまり書くこともないので今回は記事にしなくてもいいや…と思いながら眼科を出ましたが、歩いているうちにやっぱり書きたいことが出てきたので記事にすることにしますね。

さて、ごく当たり前の話ですが、健常者(ここでは糖尿病とまったく縁のない、真に耐糖能やその他血糖調整などに関わるシステムにまったく障害のない人という意味で使っています)は「糖尿病網膜症」にはなりません。

 

やっぱり!低血糖は糖尿病網膜症を悪化させる!!
血糖値が高いだけではなく、低すぎるのも糖尿病網膜症の悪化のリスクとなります。

 

「糖尿病患者がなる網膜症を糖尿病網膜症と呼ぶんだからそりゃそうだろう」と言われそうですけど、あなたはなぜ糖尿病患者が網膜症になるのか説明できますか?

まず誰もが思いつくのは「高血糖」でしょう。そして最近「低血糖」が糖尿病網膜症を悪化させる機序が分かってきました。

そして「高インスリン血症(血液中のインスリンが多すぎること)」が目の毛細血管や腎臓の糸球体(毛細血管の集まり)の透過性を亢進させる、つまり血管の中身を漏れやすくするのです!

高血糖によって血管内皮細胞が障害されると中身が漏れやすくなるのですが、原因は高血糖だけではないということですよね。

 



 

糖尿病網膜症で黄斑浮腫になると抗VEGF剤を眼球に注射することがありますが、インスリンやインスリン様成長因子が多すぎるとVEGFが増加し、そのせいで目の毛細血管が漏れやすくなるからなんですよね。

抗VEGF剤は短期的には効果があるはずですが「根本的な原因」を取り除かないままにしておくと再度治療が必要になりますね。

健常者は「高血糖」「低血糖」「高インスリン血症」いずれも起こりません。肥満で暴飲暴食をしてしまう方など、高インスリン血症になっていることもありますが、これは糖尿病に片足突っ込んだ状態なので真に健康とは言えません。


 

私みたいに決して軽症ではないインスリン分泌不全のある2型糖尿病患者でも、食事のたびに大量のインスリンを打てばお米でもラーメンでもおそらく食べられます。

しかし、血糖値「だけ」なんとか良好にしても、それで糖尿病合併症は大丈夫だと言えないのが難しいところです。高インスリンも良くないのですから。

アメリカのバーンスタイン医師は、HbA1cが5%台でも糖尿病合併症になってしまった患者さんを診たそうです。

血糖値「だけ」良ければ大丈夫とは言い切れない、それが糖尿病合併症です。あなたがすべきことは、何でしょうか?

追記 漫画家の御茶漬海苔先生が40歳ぐらいで糖尿病になり、その後片目を失明されて漫画家を引退されたとのこと。50歳以下は網膜症の進行が早いと言われており、みなさん他人事と思わないで気をつけてくださいね!

 

にゃご
にゃご

インスリンがたくさん必要になる食事ってどんなんだっけ?

よっしー
よっしー

体重が多すぎる人は減らすとして、他にも出来ることが有るわね!

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