一般人の健康ブログの存在意義とは…

一般人の健康ブログの存在意義とは

糖尿病患者が当事者にしか書けないことを書こうと思った

この記事を読んでくださっているみなさんの中には「医療関係者」の方もそうでない「患者さんやそのご家族」あるいは何となく訪問してくださった健康な方もいらっしゃるでしょう。

私が5年半前に糖尿病と診断されたとき、病室で糖尿病についてスマホで検索しまくりましたが、ほとんど絶望的な情報ばかりヒットしました。

その中で江部康二先生のブログ『ドクター江部の糖尿病徒然日記』がこれから始まる糖尿病の治療への唯一の希望となりました。

「もしかしたら、当事者(糖尿病患者)の自分だからこそ書けることがあるかもしれない。自分もブログをやってみたい」とその時思ったんですよね。

 

女性の糖尿病患者

 

ありがたいことに、素人のブログでも志を同じくする患者さんたちからは共感の声をいただくことも増えてきました。

でも、医療関係者の方々は私や他の患者さんたちのいわば「素人の健康ブログ」をどう思っていらっしゃるんだろう?と時々気になってしまうのです。

私は「糖尿病の標準的な食事療法だけでは救われない患者もいるから、アメリカのように糖質制限を選択肢に加えてもらえるといいなぁ」と思っています。

「今の治療ではダメだ」などと文句を言っているだけでは、先生方と私たちの間は永久に近づくことは無いでしょう。どうすれば…

 

なごみ
なごみ

そうですね、どう思っていらっしゃるのか気になりますね。

よっしー
よっしー

いばりんぼの先生も少数ながらいらっしゃるもんね💦

素人の健康ブログはダメ??

医療関係者の方たちのブログやSNSを拝見することも多いのですが「公的機関や企業のHPなどに書かれている情報を見ましょう、素人のブログなどはあまりアテになりません」などと書かれていることも…

非医療関係者で糖尿病に関するブログを運営している方は私の他にも山ほどいらっしゃるので、別に自分のことを言っているわけではないとしてもちょっと落ち込んでしまうこともありました。

確かに糖尿病に限らず、一般人(以後、非医療関係者という意味で)のブログの情報は確かにちょっと…と感じることはありますよね。

 



 

「昨日テレビでこう言ってた」とか「私の友達がこうなりました」「糖尿病でもこのサプリさえ飲めばドカ食いしても大丈夫♪」などなど。

ただ医師や看護師の方も「明らかにそれは違う…」ということを書いてらっしゃることを見かけることがあるので「医療関係者だから常に正しい、一般人だからダメ」とは言えないと思います。

ただし明らかに本物の医師の方から「Twitterの医師アカウントにはかなり偽物も混じっているよ」と教えていただいたので、もしかしたら彼らがそうなのかもしれませんけれど。

 

引用はなるべく信頼できるサイトから…

中には「とにかく素人は引っ込んでろ!何も語るんじゃねぇ!」みたいな医療関係者の方もいらっしゃるようです💦副業に励む先生は、一般人すらライバル?なのかもしれません。

しかし、そうではない先生方もいらっしゃいます。たまーに医師の方からお褒めの言葉をいただくと、めちゃくちゃ嬉しかったりします!

先日は「ちゃんと出典元を書いているのが良いわね」と言われましたが、書いていない方もいらっしゃるのか…とビックリしました。

医師の方であれば、診療ガイドラインなりを参考にして情報発信をなさるでしょう。私たちが「友達がこう言ってたの~」「テレビの健康番組で~」では、おばちゃんの井戸端会議レベルで信頼できないと言われても仕方がありませんよね。

 

ブログに引用した文章を入れるときの方法と注意点を確認しよう!
ブログ記事などで、他のサイトで書かれていた文章や画像を使うときは、必ず「引用」となります。「引用ルール」があり、そのルールを守らず引用すると他人の著作物である文章の著作権を侵害する恐れがあります。今回は「引用」をする際の注意点や方法をご紹介していきます!

 

何か引用するときは、なるべく公的機関や医療機関のサイト、本物と分かっている医師の方のブログ、医療ニュースサイトなどから引用させていただくことにしています。

自分の個人的な体験談の場合は必ず「自分の場合はこうでした」という書き方をするべきだと思います。

他の方にも同じことが当てはまるか分かりませんし、そもそも自己申告が本当のことだと証明することもできないわけですからね。あくまでも体験談は参考に…ということで。

 

せっかく良いことを書いていても…

また医師の方々が「(糖質制限に限らず)自分だけが正しいと主張して他の考えを否定したりやたらと攻撃的な人は嫌よね」とおっしゃっていたこともあります。

確かに、そのような書き方だと大部分の方は「嫌だな。もう見ない!」と思ってしまうでしょうね。たまに良いことを書いていらっしゃる方でも、そのような理由で見るのをやめた経験があります。

「俺が正しいんだ!他の奴らはみんなダメだ!あいつもバカ、こいつもバカ!」というやり方では多くの人はついていけないと思います。それをやってしまうと、せっかくの良いものが反感を持たれてしまうんじゃないでしょうか💦

私も以前は正直「糖質制限は凄く良いものなのに、どうして認めてくれないのよ!〇〇や××の陰謀ね!」と思ってしまうことが多かったです。

 

キレる糖尿病患者

 

しかしいろいろな医師の方々と話をするうち、単なる陰謀(?)だけの問題ではないということが少しずつ分かってきたんです。

新しい食事療法をガイドラインに載せるためにはそれなりの根拠が必要なのに、なぜかあまり行われないランダム化比較試験、そしてまだまだ分からないことが多すぎる点。

特殊な病気の方が糖質制限する場合はどう対応するのか、血液検査データの解釈の仕方など…それらを医師たちがきちんと理解して対応できるようになるまでには、まだまだ時間が必要でしょうね。

しかしアメリカ糖尿病学会はすでにできていることなので、日本でも不可能だとは思いません。きっと時間をかけて、少しずつ準備が整えられていくでしょう。

 

自分の糖尿病合併症を少しでも押し戻したいから

私は糖尿病合併症をテーマにしたミニブログも運営しています。「そんな病気のことなんてお医者さんたちに任せておけばいいじゃないか」と思われるかもしれません。

でもね、残念なことに糖尿病合併症ってお医者さんたちに任せてもなかなかすっきり良くなるとは限らないんです。じわじわと進行してしまった方もたくさん知っています。

私は目と腎臓と神経に障害がありますが、眼科の主治医は「場所が悪いからレーザーはできないね、もし悪化したら手術か眼球への注射(超高価)だねー」ですって💦

ただ通院しているだけではなかなか良くならず、公的な機関や医療サイトなどの情報を見てもなかなか「これだ!」という情報があるわけでもなく。

 



 

そうかといって、ワラにもすがる思いで「これを飲めば糖尿病も合併症も完治します」と謳う怪しげな高価な健康食品に手を出すわけにもいかず。。

でもね、国内海外を問わずいろいろな論文を探して読んでみると「あっ!これなら自分でも実践できるじゃないか」という、そこらへんの健康食品よりはそれなりに信用できそうなものが見つかったりするんですよ。

専門家の情報A、B、C、3つはそれぞれバラバラの断片的な情報だったとしても、これらがパズルのピースのように組み合って「あっ!そういうことだったのか!?」と気づく瞬間はとても楽しいです(めったにないですが…)。

私が糖尿病合併症のことを書くのは、自分の合併症を少しでも改善したいから。そして同じように合併症で苦しんでいる方たちのために少しでも役に立つかもしれないと思うからです。

 

一般人がしてはいけない事もあります!

私たち一般人でも論文を読んで自分の体験談を加えながらそれらの情報をまとめることはできます。しかし「やってはいけないこと」もあるのです。

以前SNSを含めてコメント欄やDMを開放していたときは「この薬を処方されたのですが、こっそりやめてもいいと思いますか?」などの質問をちょくちょくいただき、困ってしまったんです。それは私のような者がしてはしけないことなので。。

たとえ医師の方でも、診察したこともない患者のことをネットであれこれ言ってはいけないのですよね。まして一般人が言うべきでないこともありますから。

 

糖尿病の当事者で何の団体にも所属していないからこそ…

医療関係者の方たちの発信する情報は、基本的に診療ガイドラインなどにのっとった内容であるため、いわゆるトンデモな情報である可能性は低いですが、ある意味誰もが教科書通りの同じことしか書けないという事でもあると思うのです。

その教科書通りの情報が常に100%正しく、それですべての患者が救われれば何も問題は無いのですが…残念ながら現実にはうまくいかない患者がたくさんいて、みなさん本当に困っているはず。

たまに医療関係者でも糖尿病患者でもない方が「糖尿病(とそのほかのいろいろな病気)について調べてみました」なんていう記事を書いてらっしゃることもありますが、実体験も伴わないでしょうし、記事の最後には聞いたこともない健康食品の紹介が…なんてね。

糖尿病の医療関係者もけっこういらっしゃると思いますが、ご自身が病気の当事者であっても立場上、言えない事もあるのではないかと想像します。

 

 

「患者の気持ち」は患者にしか分からないことだと思います。もっとも、100人の患者がいれば100通りの患者の気持ちがあるわけなので、私たちはn=1の集合体にすぎませんけれど。

専門家には専門家の、患者には患者のそれぞれの情報発信があって良いと思います。一般人として守るべきことさえきちんと守っていれば、です。

先生方は日々やることに追われてかなりお忙しいはず。でも幸い、私たちは自分の体とずっと向き合うことがある程度できるのですし。

特に糖質制限をなさっている方は「糖尿病専門医の先生たちは何もわかってくれない」と思われるかもしれませんが、表ではあまり言えないだけで実はそうでもないんですよ。

こっそり「早く変わるといいね」と言ってくださる先生はたくさんいらっしゃいます。先生方が理解してくだされば、きっともっと広まっていくでしょう。

 

なごみ
なごみ

患者の気持ちは、確かに患者たちがいちばん分かっていますよね。人によっていろいろでしょうけど…

よっしー
よっしー

専門家の先生方が発信なさる難しい情報を、自分なりにかみ砕くこともしていきたいわ。みんなで活用しなきゃ損だもの!

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