糖尿病黄斑浮腫には本当に「眼球への注射」しかないのか?

糖尿病黄斑浮腫には本当に「眼球への注射」しかないのか?

黄斑浮腫では目に注射するしかない??

私が初めて糖尿病と診断されたのは8年5か月前のことです。次男を産んだ後、長年専業主婦でいた私は糖尿病を発症していることに気づかないまま放置してしまい、症状が出た時はすでに神経障害腎症がありました。

入院直後の検査では「目は異常なしです」と言われましたが、16日間の入院で「強化インスリン療法」で急激に血糖値を下げた影響なのか、糖尿病網膜症を生じてしまいました。

近所の眼科で「糖尿病網膜症(眼底出血の跡、白い砂利みたいなやつ多数あり)、糖尿病網膜症、高眼圧」が見つかって治療を開始したのがちょうど8年前になります。

治療と言っても眼圧を下げる目薬(緑内障予防のため)のみ処方されて、あとは経過観察のみで特にレーザーや注射、手術などは行っておりません。

 

 糖尿病黄斑浮腫のOCT

↑上の画像は望月眼科様のサイトから引用させていただきました。普通なら凹んでいる部分に浮腫が生じると、視力に大幅な影響が生じます。8年間の私は左目で四角いアイコンを見ると台形に歪んで見えたりしました!

 

最初の1年は、頑張っているのにかえって黄斑浮腫が悪化したりして大変でした。「水が引かなければ大学病院で目に注射だね」などと言われてビビりまくりでしたが、幸い自然に浮腫が引いていきました。

私のように「糖尿病黄斑浮腫」を治療せずに「経過観察」した場合、24%(約4人にひとり)の患者さんの視力が3年間で半減してしまうそうです。しかもこの視力低下は目の奥の問題なので「眼鏡をかければはっきり正常に見える」ものではないのです。

糖尿病網膜症、黄斑浮腫にはVEGF(血管内皮増殖因子)が過剰に増えることが深くかかわっており、これを抑えるために眼球に抗VEGF注射を定期的に打つ方法が効果的とされています。

しかしこの注射、とても高額なうえ、怖いですよね!?本当にこの注射を打つ以外に方法はないのでしょうか?他に自分でできることは何もないのでしょうか…

 

よっしー
よっしー

しかも1回だけでは終わらないみたいよ!!

 

過剰なVEGFを減らす方法は?

糖尿病患者ではVEGFが過剰になっているために糖尿病網膜症、黄斑浮腫が悪化するのでこれを抑えなければいけないということです。

では、そもそもなぜ糖尿病ではVEGFが増えすぎるのでしょうか?それをおさえる方法は目への注射以外に何もないのでしょうか?

「高血糖」「AGEs」「炎症誘発性サイトカイン」「網膜虚血」「成長因子(インスリン、IGF-1、FGF、PDGF」が原因となってVEGFが過剰となるそうです。

AGEsは体内でタンパク質と糖が結びついて変性したもので、高い血糖値が長時間続くほど大量に蓄積されるとされております。

 

Ocular Anti-VEGF Therapy for Diabetic Retinopathy: The Role of VEGF in the Pathogenesis of Diabetic Retinopathy
Diabetic retinopathy is the leading cause of visual impairment and preventable blindness, and represents a significant s...

 

肥満により脂肪組織の「炎症をおさえる働き」が弱まり、炎症サイトカイン(炎症反応を促進する)が増えることもVEGF過剰の原因となります。

インスリンがVEGFを過剰に増やす原因の一つとなっていることは、注目すべき点です!!インスリンは絶対に必要なホルモンではありますが、2型糖尿病ではインスリンの効きが良くないために過剰なインスリンが分泌されているor注射で健常者より大量のインスリンを補う、ということになりがちです。

高血糖のまま放置しておくよりもきちんと治療したほうがいいのですが、強化インスリン療法で短期間で急激に血糖値をコントロールするとVEGFが過剰に増加して一時的に1型糖尿病と2型糖尿病の糖尿病網膜症を悪化させることがはっきりしました。

 

JCI - Acute intensive insulin therapy exacerbates diabetic blood-retinal barrier breakdown via hypoxia-inducible factor-1α and VEGF

 

網膜虚血というのは目の網膜の血管の血流が悪くなって十分な血液が流れないことですが、網膜の血管もその他の血管と同じように動脈硬化が起きて狭くなったり、血栓(血の塊)ができて詰まったりします

血栓ができやすくなる原因は様々ですが、動脈硬化・心臓や血管の病気・喫煙・脱水のほか、頻度は高くないようですが新型コロナワクチン接種後に血小板減少症を伴う血栓症が起きる可能性があるとして日本脳卒中学会、日本血栓止血学会から診断と治療の手引きが出ております

また名古屋市立大学眼科では「毎日納豆を食べることは、副作用なく血栓を溶かす良い方法です」と患者さんたちに勧めているそうです。

 

自分でできることをやってみよう!



上記を踏まえると「肥満の方はダイエットする、インスリンで急激に血糖値をコントロールことを避ける、なるべく血糖値を正常に近づける、たばこを吸わず水分補給を心掛けて脱水を予防する、納豆を毎日食べる、新型コロナワクチンをこれ以上接種しないようにする」が自分でできることではないかと考えられます。

ワクチンに関しては必ず血栓を生じるわけではないので個人の判断なのですけど、私の主治医は「無理に接種することはない、様子見でいい」と仰いました。私は1回も打っていません。

いったん蓄積してしまったAGEsの影響は簡単になくなるわけではありませんし、これらを心掛けたからといってすべての方の糖尿病網膜症が劇的に良くなるとは言えません。場合によってはどうしても注射なども必要でしょう。

しかし、ただ高額な注射をする以外に何も気を付けないよりは、自分でやれることをやれる範囲でやったほうが良いではありませんか?何をどこまでやるかは個人の判断です。

私が食事用のインスリンを打たずに糖質制限を継続しているのは、単に血糖値だけの問題ではなく、なるべく高インスリンにならないようにして目を良い状態で保ちたいからなのです。

 

にゃご
にゃご

受け身の姿勢よりも、もっと積極的に目の健康を守りたいよね!

よっしー
よっしー

そうよ!目ってとても大事だものね。

Copy Protected by Chetan's WP-Copyprotect.