以前からずっともやもやしていることがあるんです。それは2型糖尿病以外の型(1型糖尿病やMODYなど)の患者である医師が「自分は2型ではないので生活習慣のせいではないんです」とおっしゃること。
「自分が子供の時に糖尿病と分かったとき、2型ではなかったのでお母さんが作ってくれる食事のせいじゃなかったんだとわかってホッとしました」って読んだことがあるんですけど、それはそうでしょうけど、小児2型糖尿病の子供を持つお母さんは自分を責めないでしょうかね?
1型糖尿病の患者さんが「私は2型とは違うので何も悪くないんです、誤解しないでください!」などとおっしゃるのは、仕方ないんです。誰でも自分が悪く思われるのは嫌ですもんね。
でも医師の方には「あなたの患者さんには2型糖尿病の方も多いはずなので、もうちょっと患者の気持ちに配慮してくださるといいのにな」と思いますよ。
医師になれるほど頭が良い方なら、いくら理系でももうちょっと良い言葉の選び方、できるのではないでしょうか…
「1型糖尿病は生活習慣のせいではないし、2型も遺伝の影響が少なくない、2型患者さんが家族にいる場合はいっそう注意しましょう」ぐらいの言い方で良いと思うんですよね。
「2型は遺伝ですが生活習慣に気を付ければ予防できます」と言ってしまうと「そうか2型糖尿病の人は遺伝のせいにして生活習慣に気を付けなかったせいで発症したんだ、怠惰なんだな」と思われてしまいます。
確かに2型糖尿病患者さんの中には、明らかに良くない生活習慣を改めるだけで薬なしで糖尿病が容易に寛解(治ったも同然の状態)になる方もいらっしゃいますが、みんながそうなるわけではないです!
私のリアル友人知人の中には「どうしてこの方が2型糖尿病(または予備軍)になるの?絶対おかしいよ!」と言いたくなるような方が何人もいます。皆、いわゆる不摂生はしていないと思いますが親御さんのどちらかが糖尿病です。
患者(一般人)であれば「私は悪くない!」と主張するだけで精一杯かもしれないけど、医師、特に糖尿病患者を診察する医師であれば「自分とは違う型の患者さんやその家族の気持ち」にも配慮した言い方をしてほしいものですね。
糖尿病の型の違いを理解してもらうことは大切ですが、その際に2型糖尿病を貶める必要などまったくないのですから…
「1型やMODYは生活習慣に関係なく発症する」というのは「不摂生をしなくても発症する」という意味であり、たまたま不摂生していた方が2型ではなく1型かMODYになることもあるわけですしね。2型ばかり責められるのは、不本意かな。
自分は悪くないんだ!って言いたいのは当たり前だけど、お医者さんは患者さんたちのことも気遣ってほしいね。
そうよ!「私は悪くないけどあなたは生活習慣が悪かったんですね」って言われたら嫌な気持ちになるわよね。言葉選びって大事ね!