糖尿病合併症患者はいつになれば心から安心できるのだろう?

糖尿病合併症はいつになったら治るのか

いったいいつになったら安心できるの?

糖尿病を早期発見できたのに、きちんと治療しなかったのでだんだん悪化してしまって糖尿病合併症が出る方もいらっしゃいます。

私のように専業主婦で健康診断を何年も受けておらず、自覚症状が出てきたときにはすでに糖尿病合併症が…という場合もあります。40歳以上だと自治体から案内が来たりしますが💦

いずれにしても、糖尿病合併症が出てしまった以上それまでのことをいくら悔やんでもどうしようもないのですから「これから何としてでも進行を食い止めよう」と頑張るしかありませんよね。

 

糖尿病合併症とつなひき

 

私は糖尿病と診断された半年後に眼科で「糖尿病網膜症、黄斑浮腫、眼圧が高い(まだ緑内障は無いです)」と言われて治療しています。

目薬による治療は眼圧に対してだけで、何とか正常値になって安定しているようです。診断から5年半、ようやく「眼底はきれいで何も以上ない、黄斑浮腫もなくなっている」と言われました。

でも…「これでようやく目の合併症を克服した!!ばんざーい!!」とはまだ思えないのです。いったいいつになったら「もう安心だ」と思えるのでしょうか?

チャーコ
チャーコ

またぶり返したりするんじゃないかって怖いんですよね。

よっしー
よっしー

そうなの…心の底からもう大丈夫だって思いたいんだけどね。

 

のしかかる「高血糖の記憶」

糖尿病患者が血糖値をどんなに良好にしても、その瞬間から糖尿病合併症の発症や進行がすぐ止まるわけではありません。HbA1cが5%台でも合併症が進行した方の話も聞きました。

なぜかというと、それまでに蓄積されたAGEs(終末糖化産物)という老化物質が体内で長期間とどまり続け、害を与えるからです。これは「高血糖の記憶」と呼ばれています。

高血糖状態が続くと、体内で糖とタンパク質がくっついてAGEsとなり、体のあちこちで悪影響を及ぼします。糖尿病ではない方でも蓄積しますが、特に糖尿病患者では問題になりやすいのです。

 



 

体の各組織の中には比較的早く新しいものと入れ替わるものもあれば、とても時間がかかるもの、そしてずっと入れ替わらないものがあります。

いったんAGEsが蓄積してしまった組織がもし回転の遅い組織であるなら、いくら血糖コントロールに励んでもなかなか合併症は良くならない…ということになってしまいます。

目の水晶体(レンズ)などはほとんど入れ替わることは無いので、いったん蓄積してしまった「負の遺産」をスッキリ片付けるのは難しいと言えるでしょう。

 

10年かかって克服するつもりで…

一般的に「糖尿病合併症は何年もかかってゆっくり進行していく」と言われています。血糖コントロールに励んだとしても必ずしも合併症の進行を止められないのはいろいろな方の話を聞いても明らかです。

体内では「プラスな事」「マイナスな事」が綱引きをしているような状態で、わずかでもプラスが勝つような生活を続けていれば、ある程度までの段階ならゆっくり回復していくこともあるのでは?

アメリカのバーンスタイン医師の患者さんで1型糖尿病の女性は、糖尿病黄斑浮腫が治療9年で治ったそうです。



全員治るわけではないと思いますが、治療開始後すぐに治らなくてもゆっくり回復する例もあるのですから…「高血糖の記憶」に負けずにコツコツ血糖コントロールを継続することが大事ではないでしょうか。

血糖値が良い状態になってから10年ぐらい経てば、ある程度は安心できるのかもしれません。焦ってはいけません。

できるだけ早く治療を開始するのが最善ではありますが、もう過去の事はどうしようもないのですから、今できる事を諦めずに続けていきましょうね!

チャーコ
チャーコ

すぐに努力の結果が出ないこともあるのはそういうわけなんですね。

よっしー
よっしー

10年かかって克服しよう、ぐらいの気持ちでじっくり取り組みたいわね。魔法みたいに数か月で良くなることを当然のように期待してはいけないわ。

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