糖尿病を8~10年放置してしまったかも…
糖尿病は、早期発見・早期治療がとても大事です。長年放置してしまうと糖尿病合併症も進行してしまいますし、後でどんなに反省しても失われたすい臓のβ細胞の機能は完全に元通りにはならないからです。
よっしーの父と弟も2型糖尿病なのですが、2人も会社の健康診断を毎年受けていたので、糖尿病を早期発見することが出来ました。
特に弟はそれまでかなり太っていて外食でどんぶりご飯を食べることが多かったせいか、糖質制限とウォーキングで体重を落とした「だけ」でHbA1cが12.6→4.9と治ったも同然の状態になりました。
今ではたまに付き合いでご飯を食べてもHbA1cが5.1以上になることはないそうです。ただあまり調子に乗って食べ過ぎるとやはり太るので、普段は糖質制限をしているそうですよ。
上の漫画のように、糖質制限しなくてもただ暴飲暴食をやめてダイエットしただけで血糖値がかなり改善する方は決して珍しくないようです。
高度肥満の方はかなりインスリンの効きが悪くなっており、血糖値を正常値に保つために健常者の2倍3倍のインスリンが必要なんですって。その上糖質を大量に食べていれば、そりゃあね。
「太りすぎ」「タバコ」「暴飲暴食」など明らかに糖尿病に良くない原因がはっきりしている方の場合、糖尿病発症後すぐにそれらの原因を取り除けば改善が期待できるんです。
だからそういう方はぜひ頑張っていただきたいものです。せっかく改善のチャンスがあったのに何もしないで放置して改善不可能な状態になってしまうのはもったいないですから💦
よっしーは糖尿病と診断される10年ぐらい前に妊娠糖尿病になり、産後はいったん回復しましたが2年後に再び妊娠糖尿病になりました。
ただし2度目は「妊娠糖尿病」にしてはHbA1cの数値が高かったので、もしかしたらすでに2型糖尿病を発症していて「糖尿病合併症妊娠」だったのかもしれません。
産後はOGTT(経口ブドウ糖負荷試験)の結果がギリギリ正常値だったため糖尿病内科でのフォローも一切なく放置されましたが、8~10年前からだとしたら本当に怖いです!
産後は母に息子たちを預けてジムに行ったり、糖尿病発覚前の年はジムで再びパートを始めたりとかなり頑張っていたつもりなんですけどねぇ…💦
えっ…運動していても糖尿病になることがあるんですね💦
運動するといっても毎食後じゃないし、当時は糖質制限なんてしていなかったから…気にしていたのは脂質やカロリーだけだったわ。
糖尿病を早期発見できればほぼ治ることもある
よっしーの弟のように、糖尿病をすぐに発見して適切に対処すればそれだけで治ったも同然の状態に戻すことは可能です。
「境界型糖尿病」の段階の患者さんに1年間緩めの糖質制限をしてもらったところ、約7割の方が完治した(OGTTで数値が完全に正常範囲になった)というデータもあります。
また清涼飲料水のガブ飲みなどで短期間で急激に血糖値が跳ね上がることがあります。これはペットボトル症候群(ソフトドリンクケトーシス)で、HbA1cの値はビックリするほど高くなることも。
幸いペットボトル症候群の方はHbA1cが高値でもじつはまだそれほどすい臓のβ細胞は死んでいないことも多いので、その場合は治療をして清涼飲料水をやめれば血糖値は良くなります。
妊娠糖尿病も、妊娠中にホルモンの関係で一時的にインスリンの効きが悪くなったことが原因なので産後は元に戻る場合が多いですよね。
糖尿病と分かり、まだすい臓のβ細胞がほとんど残されている状態で糖尿病の原因を取り除くことが出来れば糖尿病は改善します。
高度肥満で普通の人の2倍は食べる…といった方の場合、食べる量を半分にするだけで体重も減り、血糖値も上がらなくなるでしょうね。
ただし肥満や大食いが原因で発症したタイプの方であっても、糖尿病を発症してから血糖コントロールがうまくいかない期間が長くなってしまうと、β細胞は死んで数が減っていきます。こうなるともう後でどんなに頑張っても元に戻すことはできません💦
念のため申し上げますが、よっしーは不摂生しまくって糖尿病を発症した方を責めているのではありません。「2型糖尿病は自業自得だ」と言われるのは困りますけど…
そうではなく「不摂生して発症した方は早期発見によりほぼ治るチャンスがあるのだから、このチャンスを逃さないように頑張ってほしい」ということです。
安田大サーカスのクロちゃんは教育入院した時に血糖値がかなり下がったそうですが、よっしーは残念ながらそうではありませんでした。クロちゃんにはぜひ頑張ってもらいたいのですが💦
糖尿病放置の結果何が起こったかの体験談
次男を出産した後、OGTTの結果がぎりぎり正常値であったため医師からは「カロリーに気を付けて今後、太らないようにしていなさいね」と言われただけでした。
だから若いころから実践している玄米食と脂質制限はそのまま続け、ジムにも通って運動していたのですがいつの間にか糖尿病を発症してしまったようですね。
専業主婦でも自分から進んで血液検査を受ければ良かったんですが、当時は育児に忙しくて献血をする余裕もなく、またパートを始めても血液検査を伴う健康診断は社員のみでした。
糖尿病の自覚症状が出てきたのは、糖尿病と診断される1年ぐらい前…ちょうどジムでパートを再開した頃だったと記憶しています。
まず、やたらとのどが渇くと感じました。水を飲んでもまたすぐに飲みたくなるのです。時々、口の中に変な泡みたいなものがたまったりもしました。
たくさん水を飲むのでお手洗いも近くなり、夜中に起きるようになってしまいました。そしてしょっちゅう熱を出したり風邪をひくようになり、抵抗力が落ちていると感じました。
そして足の指がしびれるようになりましたが、ちょうど冬だったこともあり「しもやけかな?」なんて呑気に考えていたのです。
風邪で寝込んでしまい、体調がどんどん悪化し、嘔吐・腹痛・息苦しさで「このままだと死ぬかもしれない」と思って救急外来に行くと「糖尿病性ケトアシドーシス」と診断されてそのまま16日間入院しました。
すでに糖尿病合併症(神経障害、腎症)があり、少し遅れて網膜症も出てきました。これらの糖尿病合併症があるということは、何年も前から耐糖能異常が続いていたということです。
糖質制限しても糖尿病は完治するわけではない?
よく「糖質制限しても糖尿病は治らないじゃないか」などと言われますが、先ほども紹介したように境界型糖尿病であれば糖質制限で1年後に7割の方が治ります。
そして糖尿病と診断された後でも糖質制限によって糖尿病が寛解と言える状態にまで回復した方はいらっしゃいます。
でも残念なことに、よっしーのように何年も糖尿病に気付かずに放置してしまった患者はどんな手段を用いても絶対に「完治」はありません💦完治と寛解は違います。
そんな方法があるなら日本糖尿病学会や世界各国の団体が黙っているわけがないでしょう?まぁそういうことです。
漫画に登場する男性は、かつて高度肥満で糖質をバカ食いしていて運動をまったくしていませんでした。このような方は適度な運動とカロリー制限だけで痩せて血糖値が下がります。
でも、もともとそうではなかった患者はその方法では改善しないのも当たり前ですよね💦これ以上改善する余地があまりないと言うべきか。
そのような患者は、インスリンや薬を使いたくないと思うなら糖質制限をするしかないんです。残された少量のβ細胞でなんとかやっていくためです。
もちろん、運動で血糖を消費したりインスリンの効きを改善しようと努力することはとても重要です。問題は、それだけですべて解決する人たちばかりではないということですよね。
糖尿病を放置したことを後悔しています!
よっしーは、糖尿病を発症してしまったことになかなか気が付かずに放置してしまったことを非常に後悔しています。
すぐに発見して対処していれば、父や弟のように「糖尿病合併症なし」でいられたのに…2か月おきに眼科へ通うのが憂鬱でたまりません。
でも「ジムで運動すれば大丈夫よね」「玄米なら大丈夫」「野菜とキノコをたくさん食べれば…」などの考えは誰のせいでもなく、すべて自分のせいだったんです💦
当時油断しないで、たとえば自己血糖測定器を購入して使ってみるなどしていれば今とは違った結果になったでしょうに。
大切なのは、テレビの健康番組で「〇〇は血糖値が上がりにくい神食材!」なんて紹介していたとしても鵜呑みにしないで自分で確認してみることです。
そして自分の体調のわずかな変化に早く気付いて、ためらわずに病院へ行くことです。通院すれば必ずしも病気の悪化を防げるわけではないですが、正しい診断は大事ですから…
よっしーはたまたま遺伝に数々の不運と自分の無知とが重なってこんなことになってしまいましたが、今できることを頑張っています。
まだ糖尿病ではないみなさんには、こんなことにならないようにどうか気を付けていただきたいと思います!
糖尿病は早期発見と正しい対処が大事ですね。
糖尿病にならない生活を心がけて予防するのがベストだわね。